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学力向上対策シリーズ① 「地域懇談会」を振り返って

佐敷町学力向上対策委員会では、去る7月16日から28日まで各支部の公民館において、地域懇談会を実施しました。今回は、①学校・家庭・地域の情報交換をすることによって、課題を明確にし協力体制づくりをし、家庭・地域の教育力の向上を図る ②生徒指導について、学校や家庭・地域での実態を交換しあうことによって、児童生徒の健全育成のための課題を明確にすることの2点を目的に、339人の父母の参加をえて、情報交換を行ないました。
懇談会では、父母の間から、活発な質疑や意見、要望等が出されました。今後の活動の参考にさせていただきます。以下は、主な内容です。

質疑・応答
Q:学力偏重で問題は起こっていないか。
A:学力向上の推進を生徒指導、道徳、生活指導も重視しながらやっている。学校行事な
どにおいてバランスを考えている。
Q:個人差に応じた指導はどうしているか。
A:校内研修においては、個性を伸す指導を工夫している。学習においては個人差がある。そのため、フィードバックを繰り返し指導したり、補習指導をしている。
Q:不登校の子の指導をどうしているか。
A:不登校の実態は、家庭環境に起因し学力がついてなく無気力の子が多い。担任と教育
相談員の連携で指導に当たっている。また、福祉事務所の相談員にも協力していただいている。
Q:佐敷町の学力の実態はどうか。
A:だんだん上がっている。平成4年度は、47.1で県平均よりは良いが、知能の49.7に
比べるとまだ十分とはいえない。
Q:子どもが家庭で自ら学習するようにするにはどうしたらよいか。
A:その子なりの目標をもたせ、機会ある毎に刺激を与えるようにする。そして、勉強は
なんのためにするのかを理解させるように努める。
Q:学力のよい地域とのちがいはどんなところがあるか。
A:いろんな要素があるが、基本的な生活習慣や学習態度が身についていること、教育に
対しての関心の高さなどが言えるのではないか。
Q:専門外の教科をもつ教師がいるがどうにかならないか。
A:生徒の数に応じて教師の数が決まるので、そのようなことがある。 教科外の担任を
している先生には、きちんとした研修がある。
Q:中学生で、靴のかかと踏みと服装の乱れが見られる。なんとかならないか。
A:学校全職員で声をかけて指導している。生徒会の委員会でも取り上げている。
Q:特殊学級はどうなっているか。
A:全職員、全生徒が理解をするように努力している。弱者を通して心の豊かさを育てて
いる。

意見・要望
▼ゆとりのある教育をしてほしい。
▼先生方にゆとりをもって取り組めるようにしてほしい。
▼自転車通学を認めてほしい。
▼ラジオ体操の指導を学校でもしてほしい。
▼他地域の取り組み例を紹介してはしい。
▼向陽高校の校区の問題について取り組んでほしい。
▼賞状の与えすぎで、価値が下がっているような気がする。
▼夜型社会が非行の温床になるので、社会の変革が必要。大人の社会、子どもの社会の
ちがいを知らせるのも教育だと思う。
▼小さいころから学庭学習をする習慣を身につける必要があると思う。
▼家庭では、墓本的な生活習慣の確立が大切だと思う。

成果と課題
☆学力向上対策への理解が深められ、意識の高揚につながった。
☆子どもの健全育成のための話しあいをし、みんなで1人ひとりの子どもを育むことの
大切さが確認できた。
☆今後は、地域としての具体的な取り組みの研修をしていく。
☆各地域の人達の考えや要望を把握し、実態に応じた学力向上対策の推進を図る。

佐敷町学力向上対策委員会

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大分類 テキスト
資料コード 008446
内容コード G000000639-0008
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第196号(1993年11月)
ページ 6
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1993/11/10
公開日 2023/11/30