僕の親父
佐敷中学校2年 嶺井育馬
皆さんのお父さんは、優しいでしょうか。こわいでしょうか、それともヒョウキンで楽しいお父さんでしょうか。いろいろな個性を持ったお父さんがいると思います。
僕の父は、ちょっと怒りっぽいが話を良く理解してくれる父です。僕がどうして父の話をするのかと言うと…。
ある日曜日の出来事でした。その日もいつもの日曜日と同じく、12時近くにやっと起き出して、まず、テレビのスイッチを入れました。あまりおもしろくない番組でもテレビがついていればなんだか安心してしまうのです。そして、寝そべってご飯を食べたりしていました。
僕はそんな生活に不満もなく、なんとなくのんびりと、だらだら過ごしてきました。そんな日の夕方でした。父が僕に何か注意しているようでした。僕は、そんなことなど「別に」と思い、聞かないふりをしていました。そして次の週の日曜日、又いつもの時間に起きて、いつものようなパターンをくり返していると、父はとうとう堪忍袋の緒が切れてどなりました。僕は口答えをしながら部屋に戻りました。
部屋では、僕もカンカンに怒り、どうして僕がそんなことを言われなければいけないんだという気持ちになりました。その後、よくよく自分の生活をふり返ってみました。するとどうでしょう。朝起きるのは遅い、食事の姿勢も悪い、ペチャクチャおしゃべりは多い、学校でも私語が多く先生方から注意され、授業態度も悪い。今僕は、そんな自分が恥かしく思います。父や母はそんな自分に早く気付いてほしかったんだと今になって思いました。では、どういう過ごし方が良いかというと、父や母がいつも口にしている言葉があります。それは、食事の時「足をおろして、良い姿勢で食べなさい」「今日の宿題や家庭学習を早く済ませなさい」「部屋の片付けをしなさい」などです。このように、僕は数えきれないほど注意されてきました。よく考えると、これらは人間としてごくあたりまえのことで、やらなければいけないものばかりです。だが、いっぺんにみんな直すのは難しいので1日ひとつずつ確実に注意されるのを減らしていきたいと思っています。そのために1番大切なことは、1日の過ごし方の計画を立てて、毎日それを実行することだと考えました。本当に続けられるか自信はありませんが、まず何がなんでもがんばって続けることが大切だと思います。
「少しずつでいいから」と父はよく言います。初めは、何のことなのか意味がよくわからなくて「うるさい」と思っていました。が、よく考えてみると、とてもすばらしいアドバイスだと分かりました。
そうなのです。父や母は僕たち子どものためにあれやこれや言うのも、周囲の人に迷惑をかけない、自分のことはちゃんと自分でできるようにと、時には怒ったり、アドバイスをしてくれたり、時には厳しく、そして時には優しく悟してくれます。
僕たち兄弟は、ほしい品物があってもあまり買ってもらえません。それは「ほしい物なのか、必要な物なのか、もし必要ならば、金がいくらかかっても買ってあげるよ。だから、考えてから決めなさい」と言います。
子どもを甘やかして育てると、立派な大人になれないので、僕の家では生活面のしつけはとても厳しい方だと思います。
僕のような中学2年生にもなるとこれからの進路を決める上でも大切な時期なので、父は、厳しくあたるのかもしれません。厳しいと同時によく話をしてくれる父です。だから僕は何でも話せる父、厳しい父が大好きです。時には反抗もしますが、心の中では、それを素直に受けとめて考えているつもりです。
昔はよくこわいものの例えに、地震、雷、火事、親父といわれたそうですが、現代は親父より母親の方がこわいとよく聞きます。僕の家でも母親はうるさく注意し、それでも聞かない時は親父が注意をしてくれます。このように大きな立場で僕を見ていてくれる父に感謝する意味でも自分の悪いところを1つひとつ直していき、親父みたいな大人に成長したいと思っています。