芸術は永遠の生命を持つといわれている。私たちに芸術は計り知れないものを与えてくれるものである。心をなごませ、思いをふくらませ、ときめきを感じさせてくれるのも芸術の持つ力のひとつだ。
先日、佐敷町文化センターの起工式が、各方面からの期待を受けて行なわれた。将来の本町の文化の殿堂、文化活動の拠点ともなる同センターの建設がいよいよ開始された。中央公民館機能と芸術文化の振興に力を発揮する町民会館の機能とを併わせもった町文化センターは、町民待望の施設といえるのではなかろうか。
町民が出会い、交流し、連帯を深める場であり、さらに芸術文化にふれ、創造活動を生んでいく場と位置づけられるのが町文化センターである。なかでも固定席524席を持つホールは県内初の装置をそなえた特色あるものとなっている。
音楽ホールとしての機能を高めつつ、演劇や伝統芸能など他の目的にも活用できる機能を持った町文化センター・ホールはまさに芸術文化活動の拠点ともなっていく。ホールを最大限活用した文化振興の動きは、芸術とふれあうだけでなく、新たなる創造活動を生み、また、伝統芸能を守り育てることにつながっていくものと信ずる。
町民の文化活動への積極参加は、多方面における人材の育成の原動力となり、それはさらに地域の活力を引き出すものとなっていく。町文化センターはその役割を担っている。(町長)