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国保質問箱 退職被保険者制度の2つの狙い

質問 
先月号で退職被保険者制度について聞きましたが、その制度の狙いは何でしょうか。

お答え 
人生の大半をサラリーマンとして過ごし退職後国民健康保険に加入しなければならない方々にとって、若い元気な頃は高い保険料を負担し、その割に病気もせず医療保険に相当寄与したにもかかわらず退職した途端に給付率の低い国保に移らなければならないのは釈然としない、との気持ちがあります。このような高齢退職者の退職後の給付率の低下を防止し、生涯を通じて一貫したものにしようとするのが第一の狙いです。

質間 
制度間で違う給付率の一本化に近づいているわけですね。そのほかにどんな狙いがありますか。

お答え 
高齢退職者が国民健康保険に中途加入した場合、医療費は相当高いが年金生活のため保険税は医療費を賄う程にはなりません。結局足りない部分は本来の国保の被保険者に頼ることになり、その人たちにとっては納得できない思いがあります。一方、退職者自身としては若い頃多額の保険料を被用者保険に払いこんでいるのだから、退職後といえども何らかの見返りがあってしかるべきだという気持ちが強くあります。このような被用者保険と国民健康保険との間の退職者をめぐる費用負担の不合理を是正するというのが第二の狙いです。

質間 
制度間での費用負担の関わりができたわけですね。退職者の医療費の負担財源の不合理はどのように見直されたのでしょうか。

お答え 
退職者の医療費は、退職者本人の保険税と以前加入していた被用者保険からの拠出金で賄われることになりました。

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大分類 テキスト
資料コード 008445
内容コード G000000630-0022
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第187号(1993年2月)
ページ 10
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1993/02/10
公開日 2023/11/30