最優秀賞(本発表は8月22日の南部地区大会でも最優秀賞を受賞しました)
「ペチュニアのほほえみ」
つきしろ支部 塩川 安子
今年の6月、ブラジルのリオで地球サミットが開催されました。地球の温暖化防止条約や地球上のあらゆる生命を保存しようとする生物多様性条約等、地球の将来を明確にする為に、172カ国の機関、94人の大統領、首相が出席する有史以来初めての会議であったようです。
主婦の立場で地球の環境を守るにはどうしたらいいでしょうか。当時、新聞、テレビなどマスコミでは沢山の情報を提供していました。
その中でも、ゴミ問題が一番身近にあります。毎回ポンポンと気楽に出すゴミも資源にするか、ゴミにするか、その力ギを握るのは、私達主婦だと思います。幸いに、昨年の7月より佐敷町の婦人会でゴミのリサイクル運動が始まりました。つきしろ支部では、集会所の倉庫の前に小さい箱を置きました。そして、「いつでも廃品を入れてください」と住民に呼びかけています。箱の中には、古新聞・古雑誌・アルミ缶が毎日ぎっしりと入っています。品物を扱うように倉庫に整理するのは、私の仕事です。
私は4年前、勤めていた保育園を辞め、部落の書記会計を引き受けました。これまでは、自宅と職場の往復で、地域の状況など知るよしもありませんでした。何年か前に、長男が少年野球の練習中にアキレス腱を切る大ケガをした事があります。集会所の庭でボールを拾おうとして、草むらの中に足をふみ入れたとたん割れたビンのかけらが足にささったと聞いてビックリ致しました。児童公園の一角に集会所がありますが、周囲は粗大ゴミ置場となっており、広場は、空缶・酒ビン・弁当のカラが飛び散っていました。「これはひどい! 集会所の周りを整備しよう」 私の美化運動の第一歩です。タイヤで作った植木鉢にペチュニアの苗を植えました。雑草ばかりの庭に色鮮やかなピンクとブルーの花がきれいに咲きました。つきしろの街にとても似合うでありませんか。私は、毎日毎日まるでビィーチャーの様に雑草の中で作業を続けました。半年が過ぎ、1年目になる頃には集会所の周りには、色とりどりの花がらんまんと咲き乱れるようになりました。
新聞の市町村のページに、町の広報紙に、そして中学校の生徒会広報誌にとその様子が紹介され、やって良かったと誇らくおもうと同時により一層の励みになりました。
私の住む地域は、15年ほど前に開発されたニュータウンです。交通が不便な上、学校への通学路の問題で開発会社との間でトラブルが長年尾を引きごたごたが耐えませんでした。そして、大半の住民がこの地に家を建てたことを公開していました。小さい子供達と、3,4人連れて移ってきた家庭が多く、グチと不満の生活をしているうちに子供達の間に異変が起き、問題児の多い地域となっているではありませんか。我が家の次男も中学生のときから酒・タバコの常習者になり、家庭ではケンカの絶えない毎日でした。夜になるとグループ毎に公園で酒盛りが始まり、オートバイ事故が多発しけが人が出る始末です。家の子供が地域に迷惑をかけている為、内心いきどおりを感じながらも公園の掃除に力が入りました。しかし、驚いたことに、次の予備軍がひそかに行動を開始しているではありませんか。親せき、知人の少ないニュータウンでは、地域の大人がもっと子供達に関心をもって見守っていく必要性を実感致しました。
2年前に班対抗バレーボール大会を行なったところ、沢山の中学生・高校生・青年達が参加しイキイキとプレーしている姿を見て、青少年を地域の行事に参加させる企画を取り入れてくれるよう申し出ています。昼間は集会所に居るので子供達の行動が良く見えます。「こんな時間にどうしたの?早引き?」「頭が痛い、お腹が痛いので休んだ」、最近こんな会話が多いので困っています。今では、T君やAちゃんがどこの家の子かいつ頃引越して来たのか良くわかるようになりました。子ども達も「自治会のおばさん」と気軽に話しかけてきます。
平成2年、つきしろ支部は美化コンクールで町の代表に選ばれました。それをきっかけに婦人会や自治会で話し合い、美化運動に本腰を入れて取り組んでいこうと決めました。翌年、婦人会で部落の入口に30坪程度の花壇を作りました。そして、今年は児童公園の展望台にテッポウユリやオニユリの球根を植えています。入口の花壇にペチュニアの苗を植えたところ、みるみる成長し、見事な花のドームができました。朝出勤・登校する時皆んなに「元気でいっていらっしゃい」と励まし、夕方疲れて帰って来る時「お帰りなさい」とペチュニアは笑えんでくれています。
花々の話題で、地域の雰囲気が穏やかになってきたように思います。ドライプで通りがかりの人達に「ここは花の街ですね」と良くいわれるようになりました。花壇が増えるにつれ経費が重なってきます。自治会の会計の立場上、費用ねん出に頭を痛めていました。解決してくれたのがリサイクル運動です。廃品の収益金を美化運動特別会計として、肥料代に花の種子代にと活用しています。まさに、ゴミが花となって人々の目を楽しませ、心を和ませているのです。住民の方々も、重い面倒な廃品を花のためならと、せっせと箱の中に入れてくれています。今年は老人クラブでも環境整備事業を計画しているとの事です。部落の清掃作業の出席者の数も着実に増えてまいりました。相変わらず雑草との闘いですが、四季おりおりの花を楽しみにしている住民の皆様、また、集会所を拠点に活動している老人クラプ、PTA・婦人会、そして自治会のためにも、花作りを怠けるわけにはまいりません。
我が家では、高校生2人、大学生2人の息子達の教育費に悲鳴をあげていますが、今年も自治会の役員を引き受けました。新興住宅地で、問題も沢山かかえていますが、多くの方が「つきしろの街にお家を建てて良かった」と喜んで生活ができるように地域の皆さんと共に一生懸命頑張ってまいりたいと思います。
「定期検診の大切さ」
佐敷支部 徳川 幸子
皆さん、ガンについて考えたことがありますか。もし、自分自身、あるいは家族の誰かがガンになった時のことを…。
定期的な町の婦人ガン検診を去年5月に受けた私に、6月上旬、「再検査」の通知が届きました。私自身これといった症状がなく、あまり気にもとめずにいましたが、ちゃんと調べてもらわなければと思い立ち、近くの病院で診てもらいました。
検査の結果は、1週間後にわかりました。診察室で先生は、とても優しく、すぐに病名はいわずに病気の事について説明した後、「あなたはガンです」とはっきりおっしゃいました。私は「なぜ、ガンにならなければ…」と反発すらおぼえました。
先生は、そんな私に 「いま、取り除けば100パーセント助かります」 と手術を勧めてくださいました。また、先生は、患者にガンと告知するのは助かる可能性があるから告げるのだとも…。私はただ先生の話を聞くだけで精一杯でした。
翌日、主人に検査の結果を伝え、先生の説明があるのでいっしょに病院へ行ってほしいとお願いしました。病院で先生の説明に、主人はうなずくだけで 「一日も早く手術して直しましょう」 との言葉に、「全てお任せします」 といい、私の方を見てつらそうな顔をするのでした。その夜、主人の実家で、私の病気のことを話し、入院する間、子ども2人の面倒をみてほしいとお願いしました。
両親はとてもびっくりしていましたが、「なったものは仕方がないから、早く直しなさい。子ども達のことは心配しないで」 と、私を励ましつつ、いってくださいました。
手術の日、主人が朝早くから来てくれたので、私はいつもと変わらぬ態度で手術室へと向かえました。私の場合、初期だったので手術も軽く済んだと思います。もし、あの時、検診に行かず、症状が出てから病院へ行っていたら、きっとショックを受けて寝こんでいたと思います。
それにしても、手術後の1年間はとても不安で「再発したらどうしよう。本当に直ったのだろうか」という気持ちがいつもありました。でも、病院での定期検診や今年の町の検診の結果、どこも異常はありません。
この時から、私は、定期検診はとても大切なんだとつくづく思いながら、友人や知り合いの方にも強く受診を勧めています。
どうか皆さんも、定期検診に対して 「恥ずかしい」 とか 「自分は大丈夫だから」 といわずに、「もし、自分がガンになった時、家族がどんなつらい思いをするのか」 ということを考えながら、検診について今一度見直し、勇気をもって諸検診を必ず受けてほしいと思います。
ガンでも、早期発見だと確実に助かるのですから。
いま、主人や家族に対してとても言葉ではいい表わすことができない感謝の気持ちでいっぱいです。さらにいいつくせないお世話をいただいた方々に、心からお礼を述べたいと思います。(要約)
「ごみ問題について」
津波古支部 新嘉喜周子
最近テレビ・新聞で注目されるのがごみ問題だと思われます。私たち佐敷町でも婦人会が中心になって古新聞・古雑誌等を回収し、資源の有効利用をしております。もし、そのようなことをせず紙を次々にごみとして捨ててしまうとどうなるのでしょうか。その紙、つまりパルプは日本だけでは間に合わずほとんど外国から輸入されております。このままですと熱帯林は次々と伐採され、砂漠化してしまいます。そこで植林をしているわけですが木を植え育てるまでは長い月日がかかり間に合いません。育てることができない私達は、使う側の立場に立ってリサイクルしていく義務があるのではないのでしょうか。ごみ問題をさか登れば地球を保護することにつながるのではないでしょうか。そこで、もっともっとごみを再利用する方法はないものか考えさせられてしまいますが、ごみの多くを出すのは私達家庭の主婦であり、私達主婦がごみ問題に協力しなければ、ごみの減量化は不可能だと思います。
まずそれには、家庭内で出たごみをいかに分別するかにあると思われます。「分ければ資源、混ぜればごみ」と言われるようにゴミをいくつかに分けることがその資源を有効に利用することになるのではないでしょうか。それには、行政の力を借りなければせっかく有効に利用しようと思い分けたものを、使わなければ意味がないと思います。是非、再生処理場を作っていただきたいと思います。多少コスト高になっても長い目でみれば、住みよい環境づくりにつながることと思います。
ところが現実にそうした施設が少ない現在、私達はどのようなことから手始めに行動をおこしたらいいのでしょうか。まず、ごみの悪臭を放つ生ごみの問題を考えてみますと、生ごみを自家処理する方法として考えられ、最近注目されておりますのが、コラポン生ごみ処理容器です。それを購入する際、補助金助成制度をつくり一基につきいくらかの補助金を出し、一人でも多くの人に使っていただき、ごみの減量化を計ろうと考えられている市町村もございます。しかしながら多少難点もあり団地・アパート等の場合、設置される場所の問題もありすべての家庭で解決される方法ではないのです。その為にも町・県は、長期計画を立て、生ごみをたい肥に変える再処理工場の設置を考えていただきたいと思います。
ふえ続けるごみ。それを前にしてスーパー・企業の方々は無視できない時代にきているのではないでしょうか。自分達の私的な欲ばかり、儲け主義ばかりに走らず今一度むだのない、資源を大切にする考えで行動すべきではないでしょうか。
自分自身協力できる身近な事から一人一人が始めることこそ、ごみ問題は解決されると思います。
昔と比較して、今の時代は豊かさゆえに物のありがたさがわからない。はたしてこのままでいいのであろうか。誰もが疑問に思われるでしょう。
今後、私自身「行なうは難かし、言うは易し」という言葉どおりにならないように、そして、絵に書いただけのごみ問題で終わらないように、ともに考え、ともに協力していきたいと思います。(要約)