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公民館研修に参加して 新開自治会長 玉城光子

平成3年12月6日に沖縄県公民館研究大会が、北中城村で開催されました。教育委員の方や婦人会員、そして、私たち区長会も地域自治会代表として参加しました。大会は県内各地からの参加者があり、会場はいっぱいになりました。
全体会では、表彰式と三浦清一郎先生のすばらしい記念講演が行なわれました。内容としましては、「多様化時代を背景にいろいろな問題の変化に対応できる学習」ということで群集心理の対応に始まって、教育の無境界、そして、高齢化社会に対する生涯学習のあり方まで、大へん貴重な講演でした。
午後にはいり、私たちは二分科会(自治公民館の経営)に参加。そこでは、豊見城村の蔵元先生の事例発表がなされ、新興住宅街での組織作りの難問や活動状況が報告されました。中でも子ども会や子ども育成会、スポーツ少年団等の組織が作られ、その活動は活発で自治会と共に地域の定期清掃を行なったり、また、廃品回収を実施して隣近所の親睦交流を深めているとのことです。
更に婦人会では、不用品の交換会や移動公民館講座を開催して、ユニークな活動を地域末端にまで広げているとのことでした。私は、その活動に大へん感銘を受けました。
現代社会は女性進出の時代とあって、ほとんどの主婦が共働きの状況にあり、町主催の学習活動に参加することは極めて少ないと思います。仕事を終えて帰宅すれば、タ食の支度や洗濯等とほんとうに慌しい日々のくり返しで、一息つくころは時間も8時を過ぎるころでしょう。そのようなことを考えますと、気軽に身近な所で移動講座が受けられることは、大へんすばらしい活動だと思います。
また、高齢者にとっても地域での学習活動は、大いに興味あるものだと思います。お年寄りにとっては健康問題や成人病予防法、そして、仲間作り等の学習は喜ばれるものと思います。その他子どもたちと自治会が一諸の地域美化運動や盆踊り等を通して、お互いのふれあいの場を作っていることも有意義な交流だと思います。
12月21日、佐敷町教育委員会主催の自治公民館長研修会が開かれ、具志川市川崎自治公民館との交流会にも参加しました。川崎公民館は、実にすばらしい活動を展開しモデル公民館の表彰を受けております。組織としては、公民館長を中心に諸団体(婦人、老人、青年、子ども会、子ども育成会)が協力し合いいろいろな活動を実施しています。
その中でも教育隣組や広報活動、団体育成活動等が活発に行なわれて老人会から子ども会まで、各々の活動分野で頑張っているとのことでした。組織には事業推進部があって、さらに、文化教養部、総務部、体育部、生活改善部が作られ活動が続けられています。中でも生活改善部は男性が多く、その活動は、生活上の問題(冠婚葬祭や農産物に関すること)や地域の案内板の設置など多岐にわたり、また、環境美化等の活動が特に印象的でした。
その他、グラウンドゴルフ大会や班対抗の球技大会、ヤマイモ競作品評会、そして、役員研修会、自治公民館まつりと幅広いユニークな活動が盛り沢山でした。その上、移動図書館が毎週土曜日に行なわれて、大人や子どもたちに大いに利用され大好評とのことでした。
現在、佐敷町ではいろいろな基礎作りの活動がなされています。文化協会や学力向上推進協議会、そしてまちづくり、シーガーデン構想等で多くの方々が頑張っておられますので、生涯教育の拠点となるような中央公民館の実現が望まれます。すばらしい講演会や講演会等により多くの町民の方々が参加できることを願っています。

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大分類 テキスト
資料コード 008444
内容コード G000000618-0019
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第175号(1992年2月)
ページ 8
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1992/02/15
公開日 2023/11/29