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町民アンケート生かし 人材育成など八事業を答申  「地域づくり推進事業」で町ふるさと創生審

佐敷町ふるさと創生事業審議会(金城清会長・委員16人)は、8月21日午後、町役場会議室で山城時正町長に対し、ふるさと創生事業(地域づくり推進事業)を答申しました。金城会長は「町民から募集したアイデアを参考に、論議を重ね人材育成をはじめとする8事業を選定した。中でもソフト面を重視した」と報告しました。
これに対し、山城町長は「答申の内容を十分に尊重し、魅力に満ちた、個性豊かな佐敷町建設に役立てていきたい」と答えました。
町は今年3月、地域づくり推進事業に対する町民アンケートを実施して町民のアイデアを募集、ふるさと創生事業審議会の中で検討を重ねていました。
回収されたアンケートは1527枚で回収率は52.1%。集計結果は別表のとおりとなっています。
答申内容は次のとおり。

【人材育成】
豊かな知識と優れた技能をもつ者を登録し、各種活動に指導者として派遣する人材バンクを設置して地域活性化を図る。さらに、よりよい地域社会をつくるため、各種団体との連携を密にし、講演会等の開催、地域リーダー、青少年リーダー等の育成事業を継続的に実施する。

【伝統芸能の保存と復興】
町内には多くの伝統芸能があるが、近年その伝統芸能を継承発展させようという機運が高まりつつある。各字で受け継がれた特徴ある言葉、動作等を音声、映像で収録、保存するとともに、世代間の交流を図ることに努力する。

【各種イベントの開催】
本町の恵まれた自然景観、地域特性を生かした海のイベント、伝統芸能フェスティバル等を開催して、町民の融和を深め、活力あるまちづくりを進める。

【各字および名所旧跡の案内板設置】 
各字の諸活動を活発にするとともに、貴重な文化遺産を大事に守り、後世に継承していくため、地域の案内板を設置し、各字のシンボル等をつくる。

【特産品の開発】
日曜市、朝市等を開催して農産物の販売、活用、普及促進を図り、熱帯果樹ゾーンを設定して熱帯果樹の振興に努める。また、農林水産物等の地元産物を活用した特産品の開発研究を進める。さらに、竹細工の秀れた伝統技法を伝えるため後継者づくりの取り組みも必要。

【生涯学習の推進】
生涯学習の一環として重要な役割を果たしている各種学級、講座、教室を引続き開催する。厚生年金休暇センターを三世代交流の場として活用し、町民の生涯学習の拠点とする。また、地域活性化を図る事業等と結びついた活用を推進する。

【尚巴志関連事業の推進】
町文化財保護委員会等との連携を図り、尚巴志ゆかりの上城の周辺整備、第一尚氏関連資料の収集、調査、遺跡の整備等を進め、町のシンボルづくりを推進する。

【国際・地方交流】
産業、教育、文化振興の面から国外、国内派遣事業等を推進し、相互の人的、物的交流活動によって、児童、生徒や町民の国際意識を育てる。

審議会の意見・要望
(1)ふるさと創生事業(地域づくり推進事業)資金は、人材育成等のソフト面を重点にした活用を望む。また、佐敷のシンボルとなるようなものをつくってもらいたい。

(2)一過性のものでなく、基金を創設するなどして継続的に事業を実施してもらいたい。

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大分類 テキスト
資料コード 008444
内容コード G000000613-0009
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第170号(1991年9月)
ページ 4
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1991/09/10
公開日 2023/11/29