本町の民生・児童委員は19人 年間個別訪問指導助言総件数は3,122件
毎年5月12日は「民生委員の日」と定められ、12日から18日まで「民生委員活動強化週間」となっています。その趣旨は、民生委員・児童委員が基調精神及びその職務を再認識し、これまでの活動を総括して自主的に地博の社会福祉増進に取り組む決意を新たにしようとするものです。
「民生委員の日」の由来は、大正6年5月12日、岡山県済生顧間制度(済生顧問とは世の中を救うため相談を受ける役目の人)が設置されたので、この日を民生委員制度創設日として定めたものです。当時、岡山県において救貧対策の一環として時の笠井知事によって創設されたのが、民生委員のはじまりです。
民生委員は、民生委員法の規定に基づき、市町村の行政、議会、学識経験者等で構成された推せん委員会の推せんによって、厚生大臣から委嘱され、任期3年毎に改選されます。現在、本町の民生委員・児童委員は19人(男8、女11)で、各集落の担当区域に配置されています。
民生委員の活動は、社会奉仕の精神をもって、要援護世帯の保護、指導に当たり、社会福祉の増進に努めるものです。救貧対策のみでスタートしたこの制度も74年を経た今日では、核家族化、少子化、高齢化等の傾向の中にあって、住民福祉ニーズも複雑、多様化し、老人福祉から児童福祉に至るまで幅広い福祉活動が求められています。また、心配ごと相談にみられるように、生計問題、法律問題、医療費問題、青少年問題、老人問題等への対応など、それは多岐に亘っています。
ちなみに、本町における民生委員・児童委員活動の概要を述べますと19人の委員が1年間で個別訪問して助言、指導した総件数は3,122件(民生委員1人当たり平均164件)となっています。そのうち最も多いのが老人福祉1,796件(57%)、次いで生活福祉資金関係1236件(11%)、身体障害者福祉185件(6%)の順となっています。
次に、行政や福祉機関からの調査事項561件、証明事務158件、施設・団体・公共機関との連絡219件、諸会合・行事への参加605件となっています。
また、5月5日から11日までの児童福祉週間中に、児童の人格形成の場として重要な各集落の「子供の遊び場」の実態を調査し、児童福祉の推進を図っています。
さらに、民生委員活動強化週間中には、町長の「一日民生委員」を実施し、ねたきり老人や一人暮らし老人宅2ヵ所を訪問、お年寄りを激励し、在宅福祉の助言、相談等も行なっています。
昨年6月改正された社会福祉八法(老人福祉法・身体障害者福祉法・精神薄弱者福祉法・児童福祉法・母子及び寡婦福祉法・社会福祉事業法・老人保健法・社会福祉、医療事業団法)の改正要点は、高齢化社会の到来に対応し、住民に最も身近な市町村で、在宅福祉サービスと施設福祉サービスがきめ細かく、計画的に提供される体制づくりを進めるところにあります。
この改正により、在宅福祉サービスとしてホームヘルパー(訪問介護)の派遣、デイサービス(日帰り介護)が強化されることになり、在宅介護支援センターの整備が急がれている状況にあります。
行政や社会福祉協議会が地域福祉推進の核となって、これらの体制が充実、強化されることにより、民生委員活動もなお一層増大してくるものと予想されます。民生委員だけの保護指導、援助活動にはおのずと限界があり、社会福祉は全町民が一体となり、全員参加が望まれるところです。
町民福祉の増進と地域福祉発展のためには、各関係機関、団体、ボランティア、地域住民みんなの理解と協力がぜひとも必要です。今後とも厚いご支援をお願いいたします。
佐敷町民生・児童委員協議会
総務 浦崎政善