平成3年国勢調査の速報のあらましについては、2月号で紹介したところですが、今回は、沖縄県のようすを中心にお知らせします。
まず我が国の人口は、1億2361万人で、世界で7番目となっています。また、人口密度は1平方キロメートルあたり332人で、世界第4位です。
一方、我が県の人口は、1,222,000人で全国総人口の1.0%を占め、47都道府県中第34位となっています。また、人口密度は540人/㎞(全国第11位)で、全国平均(332人/㎞)を上回っています。
我が県の人口は、昭和60年からの5年間に3.7%(43,000人)増加し、全国の増加率2.1%を1.6ポイント上回りました。この5年間に29都府県で人口が増加していますが、我が県の人口増加率は8番目に高い仲びとなっています。
我が県の人口を男女別にみると、男子が59万9000人、女子が62万4000人で女子が男子より2万5000人多く、人口性比(女子100人に対する男子の数)は96.0で、全国平均(96.5)と比べ0.5ポイント低くなっています。
また、市部、郡部別に人口性比をみると、市部94.8、郡部98.3となっており、全国平均とは逆に郡部が高くなっています。
我が県の人口を市町村別にみると、県下53市町村のうち那覇市が30万5000人(24.9%)で最も多く、以下、沖縄市10万6000人、浦添市9万人と続いています。また、市町村別の人口を昭和60年と比べると、浦添市が8,400人増加したのをはじめ、32の市町村で人口が増加しています。このうち、増加率が最も高かったのは、西原町の16.0%、以下、南風原町14.8%、中城村11.7%と続き、これら増加率の高い市町村の多くは那覇市の周辺に集中しています。一方、人口減少市町村(21市町村)では渡嘉敷村が20.0%と減少率が最も高く、以下、東村11.4%、城辺町11.2%と続き、これらの減少市町村の多くは離島の町村となっています。
また、市部の人口は総人口の67.6%(82万6000人)を占め、5年前と同率となっています。
人口の地域分布の状況を示すものの一つに人口重心があります。人口重心とは、一人ひとりが同じ重さを持っていると仮定して、人口を一地点で支えて平衡を保つことのできる点をいいます。我が県の人口重心は、糸満市役所の西16.1キロメートル、北2.1キロメートルの海上付近の位置にあります。浦添市、宜野湾市等の人口増加の大きかった市町村の多くが、5年前の人口重心から東北東の位置にあるため、5年前に比べ人ロ重心は東北東に約2キロメートル移動しました。
我が県の1世帯あたり人員は3.32人で、全国の3.01人を0.31人上回っていますが、5年前に比べて0.20人減少しています。また、1世帯あたり人員の減少は、全国の0.16人を上回り全国で3番目に大きいものとなっています。
我が県の世帯数は、36万8000世帯で、昭和60年からの5年間に10.0%(3万4000世帯)増加し、全国の増加率7.6%を2.4ポイント上回りました。また、この5年間に全都道府県で世帯が増加していますが、我が県の世帯増加率は5番目に高い伸びとなっています。