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効果的な財源配分で豊かなまちづくり 一般会計予算は積極型

平成3年度の町の一般会計予算総額は、前年度比17.1%増の29億3900万円。馬天児童公園の建設など投資的経費の大幅増と基金積立金の増大に伴い、積極的な予算編成となっています。歳入面では引き続き財源の安定的確保が目指され、歳出面では消費的経費の節減合理化に努力。町の均衝ある発展、住民福祉の向上を図るため、財源の重点的かつ効果的な配分を心がけ、財政運営の健全化に努めています。

平成3年度町政運営方針の裏づけとなる各会計予算が去る3月町議会で成立しました。
平成3年度一般会計予算は、厳しい財政環境のもと、歳入面では引き続き財源の安定的確保が目指されています。地方交付税の所要額の確保はもとより国・県支出金の導入を積極的に図り、また、国県などからの借入金(町債)の縮減に努力しています。さらに、町税をはじめとする自主財源の拡充にも努めています。
歳出面では、節減合理化で経費全般をおさえ、限られた財源の効率的な配分に努力しています。新規事業として馬天児童公園の建設、小谷農業構造改善センターの建設、干潟環境調査、重度心身障害者医療費助成制度の創設、全町植物園化構想に向けての計画書づくりなどが取り組まれます。
そのほか継続事業として、農村総合整備モデル事業、道路整備事業、公有水面埋立事業、保育所整備事業などの着実な推進が図られます。
歳入面で主なものを見ると、一番多いのは地方交付税の14億2900万円(前年度比26%増)で、全体の48.6%を占めています。次に町税、県支出金、国庫支出金の順となっていますが、町税については固定資産税に安定した伸びが見られ、4.7%増の4億2600万円の計上となっています。また、県支出金は4.6%増の3億4000万円、国庫支出金については、土木費補助金の増額に伴い、15.8%増の3億3500万円を見込んでいます。さらにそのあとに、町債8900万円、地方譲与税5300万円と続いています。
歳出予算を目的別の構成比で見ると、土木費14.6%、農林水産業費14.4%、民生費13.0%、教育費12.7%、総務費12.7%の順となっています。
歳出のうちで最も多いのは土木費ですが、暮らしよい快適なまちづくりのために、前年度比56.2%増しの4億300万円を計上。公有水面埋立事業、道路整備事業、公園整備事業、排水路改良事業、市町村道未買収道路用地処理事業などを推進することにしています。
次に多いのは農林水産業費です。農林水産業費は前年度比2.6%増の4億2300万円となっていますが、農村総合整備モデル事業や新農業構造改善緊急対策事業、団体営農地保全事業などに引き続き力を入れることにしています。
民生費は前年度比13%増の3億8300万円で、老人、母子、障害者および児童福祉の向上、国民年金事業の推進などに活用されます。第1保育所の整備工事が行なわれるほか、新規事業として重度心身障害者医療費助成制度がスタートします。
教育費では、幼稚園教育や学校教育環境の整備充実、各種学校、講座の開設による社会教育、社会体育の振興、青少年、婦人教育の推進など、生涯教育の観点からきめ細かな配分を行ない、3億7400万円の予算を有効に活用することにしています。
総務費は前年度比17%増の3億7300万円を計上。さらに徹底した事務改善を図りながら、総合行政情報システム導入事業、交通安全対策事業、町史編さん事業などが取り組まれます。
厳しい社会経済情勢のもとでは、財政の効率的運用がより一層求められています。町では、財政全般の徹底した見直しを心がけ、将来の新たな財政需要に弾力的に対応していく努力を続けていくことにしています。

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大分類 テキスト
資料コード 008444
内容コード G000000609-0014
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第166号(1991年5月)
ページ 6
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1991/05/10
公開日 2023/11/28