第82回佐敷町議会臨時会は、平成3年2月25日午前開かれ、町役場職員、町三役、教育長の給与、議会議員の報酬を改正する条例が原案どおり可決されました。
今回の給与、報酬の改定は、人事院勧告等に基づくべースアッブで、一般職は平均で3.6%の上昇。町三役では、町長が月額63万円から66万円に、助役が51万円から53万5000円に、収入役が47万9000円から、50万2000円にそれぞれ引き上げられています。また、教育長の給料は収人役と同額となっています。議会議負の報酬は、議長が月額22万7000円から23万8000円に、副議長が18万9000円から19万8000円に、常任委員長が18万3000円から19万1000円に、議員が17万6000円から18万4000円にそれぞれ増額改定されています。
今回は、べースアップと併せてボーナスの支給割合も引き上げられました。町三役、教育長、議会議員の夏期手当が100分の190から、100分の205に、年末手当が100分の200から100分の210にそれぞれ改められました。
これらの給与改定に伴う予算調整を盛り込んだ一般会計、国保特別会計、水道事業会計補正予算の審議も併せて行なわれ、いずれも原案のとおり可決されました。なお、給与改定は、平成2年4月にさかのぼって行なわれます。
今臨時会ではそのほか、工事請負契約の議決内容の一部を変更する3件の議案が審議され、いずれも可決されました。小谷地内の集落道工事(一工区)請負契約、小谷地区ほ場整備工事請負契約、町立第2保育所大規模修繕及び増築工事の請負契約の3件ですが、2件とも設計の一部変更に伴い工事請負金額を増額するものです。
また会議会では、議員提案による「中東湾岸戦争の早期終結と平和的解決に関する意見書」を全会一致で採択しました。
意見書では、人類を破滅に導く戦争をなくし、世界の恒久平和と安全を実現することは、人類共通の願いであるとし、イラクのクウェートからの無条件完全撤退と多国籍軍の即時停戦、戦争の早期終結に向けての各国の外交努力を強く求めています(右に全文掲載)。
採択された同意見書は、内閣総理大臣、外務大臣、イラク大使館およびアメリカ大使館あて提出されることになっています。
中東湾岸戦争の早期終結と平和的解決に関する意見書
人類を破滅に導く戦争をなくし、世界の恒久平和と安全を実現することは、人類共通の願いである。去る1月17日勃発した中東湾岸戦争は長期化の様相を強め、戦禍は中東全域に拡大しかねない情勢である。しかも、核兵器や生物化学兵器の使用によって最悪の事態を招く恐れさえある。
ペルシャ湾への原油大量流出や油田火災で、湾岸地域の環境破壊は戦争当事国だけでなく、地球規模の影響が懸念される。
我が沖縄県民は、第2次世界大戦において、悲惨な地上戦を身をもって体験した唯一の県であり、イラク軍のクウェートからの無条件完全撒退と多国籍軍の即時停戦によって、一国も早く中東に平和が訪れることを強く望むものである。
よって、佐敷町議会は、イラク政府並びにアメリカ政府当局に対し即時停戦を求めるとともに日本政府は憲法の平和理念に基づき中東湾岸戦争の早期終結と中東問題の平和的解決に向けて外交努力を拡大・強化されるよう強く求める。
以上、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出する。
平成3年2月25日沖縄県佐敷町議会
あて先
内閣総理大臣
外務大臣
イラク大使館
アメリカ大使館