いよいよ製糖期に入った。生産農家にとっては、猫の手も借りたいほどの時期である。本町は1月17日から畑のあちこちで製糖期に突入、汗を流してサトウキビを倒す姿が国道沿いでもみられる。銀穂がゆれる中、クレーン車やダンプカーが往き交ういつもの風景がくり広げられている。
生産農家の人々は、この時期人手の工面に苦労する。親子兄弟はもちろん、親類や友人まで動員する。倒す人、束ねる人、かつぐ人、いろいろな人達がこの時期は畑に入る。農業の経験のない人でも作業に従事する。
サトウキビの刈り入れには、ユイマールが今でもしっかりと生きている。相互扶助によって時期をはずすことなく刈り入れを終えるためのものである。地域や友人、親類といったさまざまな形で、このユイマールは行なわれている。
農業者も高齢化が進み、生産も危ぶまれている話も最近耳にする。こうした中、ユイマールがもっとしっかりと復活し、各地域社会に根付くことを、あらためて期待したい。
土地改良等によって、本町の農業条件は飛躍的に向上している。サトウキビ運搬も農道の整備によって格段の効率化がはかられている。本町の基幹産業であるサトウキビ作のさらなる発展は、生産基盤の整備も今後も推進することはもとより、人的資源の確保も大切である。またユイマールのような地域社会のまとまり、相互扶助もさらに進めなければならない。(助役)