平成2年度の町の一般会計予算総額は前年度比8.6%減の25億1000万円。佐敷中学校の校舎建設の完了など投資的経費の減少に伴い、平年度並みの堅実な予算編成となっています。歳入面では財源の安定的確保に努め、歳出面では消費的経費の節減合理化を実行。住民福祉の向上、町の飛躍的発展をめざし、財源の重点的かつ効果的な配分を心がけ、財政運営の健全化に努めています。
施政方針の裏づけとなる予算が去る3月町議会で成立しました。
平成2年度一般会計予算は、厳しい財政環境の下、歳入面では引続き財源の安定的確保が目ざされています。地方交付税の所要額の確保はもとより国・県支出金の導入を積極的に図り、また、国県などからの借入金(町債)の縮減に努力しています。さらに、町税をはじめとする自主財源の拡充にも努めています。
歳出面では、節減合理化で経費全般をおさえ、限られた財源の効率的な配分に努力しています。新規プロジェクトとしてシーガーデン開発、保育所整備、営農用水施設整備、町制施行10周年記念事業などが取組まれるほか、農村総合整備モデル事業、新農業構造改善緊急対策事業等、継続事業の着実な推進が図られます。
歳入面で主なものを見ると、1番多いのは地方交付税の11億3400万円で、全体の45.2%を占めています。次に町税、県支出金の順となっていますが、町税については固定資産税に安定した伸びが見られ、4%増の4億600万円の計上となっています。また、県支出金については農林水産業費補助金の増額に伴い、21%増の3億2500万円を見込んでいます。さらにその後に、国庫支出金2億8900万円、町債9900万円と続いています。
歳出のうちで最も多いのは農林水産業費ですが、農業は町の基幹産業であるとの観点から21%増の4億1100万円を計上。農村総合整備モデル事業、新農業構造改善緊急対策事業などを引続き推進することにしています。
次に多いのは教育費です。教育費は佐敷中学校の校舎建設の完了に伴い56%減の3億8900万円となっていますが、学校教材備品の充実、各種学級、講座の開設、社会健育の振興、学習等供用施設整備事業に予算措置を行なうなど、きめ細かな配分をしています。
民生費は前年度比18%増の3億3800万円で、老人、母子、障害者及び児童福祉の向上、国民年金事業の推進などに活用されます。また、新規事業として第2保育所の整備工事が行なわれます。
総務費では、さらに徹底した事務改善を図りながら、町制施行10周年記念事業、ふるさと創生事業、交通安全対策事業などに3億1800万円を充てています。
土木費は前年度比22%増の2億7500万円が計上され、道路整備事業、市町村道未買収道路用地処理事業が行なわれるほか、新たにシーガーデン開発事業が取組まれることになっています。
厳しい社会情勢の下では、何よりも財政の効率的運用が重要です。町では、財政全般の徹底した見直しを心がけ、将来の新たな財政需要に弾力的に対応していく努力を続けていくことにしています。