「ティンベー」と「カマンティー」は、沖縄の古武術をたくみに取り入れた屋比久独特の伝統ある民俗芸能です。旧藩時代からあったと伝えられているカマンティーですが、どこから、だれが、どうして伝えたかはわかっていません。ティンベーは西銘功次氏が明治の初期に、知念間切久手堅村と大里間切大城村から取り入れ、独自の型をつくり上げたといわれています。
ティンベーは楯と刀を持った者と槍との戦いで、カマンティーは草刈り鎌と棒の戦いです。どちらもドラ鉦の音に合わせて演じられる大へん勇壮な演武です。
旧暦7月17日の「ヌーバレー」や「8月15夜」などで、ウィーヌモー(現在の運動場)で大観衆を集めて行なわれましたが、明治の中期からは、村の行事や学校行事などでも演じられました。海邦国体の前夜祭にも出演し、その激しい動きと気迫は他府県選手団を驚かせていました。