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女性の行動力に期待 女性学講座で仲松氏

女性の地位向上と男女平等の実現を目指して-。昨年行なわれ人気を呼んだ町教育委員会の女性学講座が、今年も始まりました。
2月26日夜、町役場会議室で開かれた初同の講座には、17人の女性が出席、講師の仲松弥秀元琉大教授から「沖縄の祭祀と女性の関わり」について学びました。
仲松さんは、古き時代の沖縄では、神聖な台所(トゥングヮ)をあずかり、カマド(火神)で家族を養育する存在としての女性を、尊敬する風潮が強かったと指摘。ウナイ神としての主婦たちの声が、神の声として政治に生かされ、信頼の社会を形づくっていたことや、男尊女卑が17世紀初頭の島津制圧以後、ヤマトから持ち込まれたものであることを祭祀行事を例に挙げて紹介。「メンドリが鳴くと云々、というのは男の言い分。女性がしっかりしないと世の中は良くならない。聞くだけではなく、少しでも実行することが大事」と述べ、受講者の婦人たちを励ましていました。
祭祀や祖先供養に関する質問も相次ぐなど、充実した講座内容は参加者の関心を大いに高めているようでした。講座は5回の予定で今後、沖縄の村落と神女、ユタとトートーメーと女性、婦人運動を通してのトートーメー問題など、生活にかかわりの深い祭事を取りあげていくことになっています。

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大分類 テキスト
資料コード 008442
内容コード G000000587-0016
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第152号(1990年3月)
ページ 9
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1990/03/10
公開日 2023/11/27