さきごろ『沖縄・佐敷町の昔話』が発刊されました。
来る4月から一般への販売が開始されますが、在庫に限りがありますので、購読ご希望の方は早めに町教育委員会(℡7-1197)へお申し込みください。
この昔話集には、町のお年寄り166名が語った伝承話177話-神話16、伝説28、本格昔話62、史譚27、因縁・化物話8、笑話4、鳥獣草木譚14、世間話18話を収録。語り手の沖縄・大和口が可能な限りそのまま翻字され、楽しい読み物となっています。その中の一話を次に紹介します。
1、アマミキヨの島作り
アマミキヨ、天から降りて来て沖縄を上から見下ろしたらね、上から見下ろしたら、沖縄という島はね、東の風が来たら東の波で覆われる、西の風が来たら西の波に覆われる。まだ陸地にはなっていないと。
そしたら、天の神よ、神様が、
「あんた方は潮と土を持って行って、これ、降りたらね、立派な島ができる」と。
島ができた。その島ができた暁にはね、そしていろんな木を持って来た、草を持って来た。で、そして、誰もいないもんだから、兄妹2人が降りて来た。男と女。
その兄妹2人から生まれたのが沖縄の民族だという。