永山盛昌さん(76歳)が、このほど九州地方更生保護委員会から表彰されました。
これは、多年にわたり保護司として、罪を犯した人の改善更生と犯罪の予防に尽力した功績が認められたもの。「12年間、ただ自分に与えられた仕事をつとめただけです」と謙遜する永山さんですが、「気を長く持って相手とよく話し合うことが一番大切。そうすると気持ちが近くなります」と、感慨を込めて語ってくれました。
戦前、中国で右胸部銃弾貫通の重傷を負い、九死に一生を得た永山さんは、死んだ気になってやれば何でもできると意気盛ん。何事にも全力を傾け、戦後25年間刑務官を勤めた沖縄刑務所では、「仕事の鬼」と呼ばれていました。
12年間の保護司活動で担当したのは42人。保護観察のためつきしろの街へ通ずる428段の階段を月2回、2年半通ったこともあるという永山さん。「私の手を離れた人が、偶然道で会ったときにきちんとあいさつしてくれると本当にうれしく思います」。