本町の民俗芸能の中でも、津波古の棒術は勇壮、男性的で内外に知られています。この棒術は、棒踊りとしても知られ、いまから300年程前から伝えられたものといいます。
通称は「棒」と呼ばれ、太平洋戦争前は年中行事のひとつとして、旧暦7、8月に披露されていました。村芝居の時などには、津波古では「ゼー巻ち」という集団で行なわれる棒巻きがあったそうです。戦後も、1950年頃に「ゼー巻ち」が行なわれました。
古武術を思わせる型と技は、観る人を魅了します。棒には1人棒(チュイボー)と2人、3人、4人、5人の組棒があります。大阪万博では、県の出し物の1つとして出場し、大喝采を得ました。1人棒では舞い方棒(メーカタボー)などがあり、祝賀の席などで多く披露され、町民に喜ばれています。
現在、津波古棒術保存会が伝承活動を続けていますが、昨年からは青年メンバーが多く加わり、那覇まつり、青年ふるさとエイサーまつり、南部まつりなどで活躍しています。