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性差別の実態を学ぶ 女性学講座開かる

女性の地位向上と男女平等の実現を目指そうと、町教育委員会では、2月2日から女性学講座を始めました。
初回は、那覇市婦人相談員の高里鈴代さんを講師に招いて、売買春に見る性差別の意識について学びました。高里さんは「売る女性ばかり問題視せず、今後は買う男性の分析も必要」と指摘。参加した人たちは、売買春の実態、女性を食いものにする社会の存在に、驚きと憤りをみせていました。
二回目の2月21日は、県婦人相談所の山内ゆう子さんが「性差別の現状とその問題点」と題して講演。婦人相談の事例の中から夫の暴力、浮気、そしてしっとを取り上げ、根強い性差別の現状を生々しく報告していました。
夫の暴力について山内さんは、「正当な理由もなくうっぷんばらしで暴力をふるうのは、妻を自分の所有物と考えているからではないか」と提起。また夫の浮気については、それを容認する風調があるのは理不尽、と嘆き、夫のエゴがまかり通っていることを残念がっていました。
さらに、傷もの、売れ残り、売女、石女などの差別語の問題点も指摘。「現状にあきらめることなく、根気強くおかしいものはおかしいと言い続けることが大切。そうすることによって徐々に差別をなくしていこう」と訴え、「他人ごとではなく自分の問題として考えてほしい」と結んでいました。

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大分類 テキスト
資料コード 008441
内容コード G000000572-0007
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第140号(1989年3月)
ページ 4
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1989/03/10
公開日 2023/11/21