「くしゆっきい」の大衆の席で尾籠な話で恐れ入りますが、ご免ください。戦前でも那覇、首里の都市地区では、放尿を見つかったら罰金を科せられたものである。
現今は各所に公衆トイレがあるが、戦前は那覇駅、山形屋、円山号、諸官公衙や銀行、商社などに客を装って用をたすしか手はなかった。現在でもいったん緩急の場合はそのようにするしか術はない。
戦前のこと。那覇で商売帰りの田舎のおばさんが尿意をもよおしとうとうこらえられなくなり、街角の薄暗い所に入った。誰も見ていないものと思い、電柱の影で、「サー、シー、スー、セー、ソー」と軽音楽の伴奏入りで、心地よく重荷の小用をたした。折りも折りそこを警察の旦那に見つかった。 オィッ、コラッと近づいてくるではないか。ビックリ仰天したはずみに、付録のオナラまで一発大きく放ち、商売道具のバーキを抱えて一目散。逃げながら小禄言葉で「旦那サイ、アメーフレー カンナイヤ、ナイセータミン(小用の時、疵はつきもの)、屁ンヒミセーラー、パーミカチル、ヒミセール(屁は音の大きいのが無難)スール屁や、クンゾウ屁ヤイビーンドウ(音の低いのが悪質ですョ)といい放った。このトッサの名セリフに当てられた巡査は、おなかを抱えて笑いころげて追跡できずに、とうとう目前の犯人を取り逃がしたとか。何ともほほえましい話ではありませんか。
この捕物劇、軽犯罪なので、そのまま幕となったとか。結局は、昔の支那〔現中国〕の孫子の兵法「三十六計逃げるに如かず」。逃げたおばさんの勝ち。(平良亀順)
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|---|---|
| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008441 |
| 内容コード | G000000568-0013 |
| 資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
| 資料グループ | 広報さしき第136号(1988年11月) |
| ページ | 5 |
| 年代区分 | 1980年代 |
| キーワード | 広報 |
| 場所 | 佐敷 |
| 発行年月日 | 1988/11/10 |
| 公開日 | 2023/11/21 |