南米移民八十周年記念式典参加も含め、南米四力国の視察研修の機会を得た。神谷町議会議長ともどもブラジル、ペルー、アルゼンチン、ボリビアの各国を訪問した。
いずれの国においても、世界に羽ばたくわがウチナーンチュの姿はたくましく、また、頼もしく感じられた。それにしても各国の国情、気候風土をみるにつけ、移民した方々の往時の労苦はいかばかりだったろうかと思わされた旅でもあった。
一世、二世、三世と時代は移っているが、彼の地において力強い移民魂、沖縄県人のがんばりが今なお息づいていることも強く印象に残った。その中にあって、わが佐敷町出身の方々の活躍ぶりもみのがせない。握手して面談していると、本町の往時の姿が次々と浮かんでなつかしさがみなぎった。
移民された方々は、口でこそその労苦は語らなかったが、広大な畑、いまだに広かる荒野を目にすると、当初のがんばりがおのずと浮かんできた。二世、三世の方となるとその活躍は各界に広がり、沖縄県出身移民ここにありという心意気を強く感じることができた。
さまざまな壁をのりこえ、労苦に労苦を重ねられ、今日を築いた皆さんの姿には、感動をおぼえ、移民の父・当山久三の詠んだ歌の一節「吾等の家は 五大州…」が実感として伝わって来た。町出身の多くの方々とお会いでき、またその活躍にふれ努力することのすばらしさを感じた旅であった。(助役)