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内需拡大型の積極予算に 般会計は24億4367万円

3月定例会で昭和63年度の各種会計予算がすべて原案のとおり可決されました。今号では、一般会計に焦点を当て、紹介します。一般会計の予算総額は24億4367万円で、前年当初予算比で16.3%増となっています。特に今年度は普通建設事業費で対前年度比64.5%増と、内需拡大を図る積極予算編成となっています。しかし、その他の事業費や経費などについては、徹底した節減合理化を行い、財源の重点的かつ効果的な配分を心がけ、健全財政の維持に努めています。

ソフト事業に積極配分
新しい予算は、昨年同様のムダを省いた効率の良い予算配分をする一方、佐敷中学校の校舎建設を始めとする普通建設事業を積極的に取り入れた内需拡大型となっています。
歳入面の主なものは、下段の円グラフのとおり大別されます。一番多いのは地方交付税9億2600万円で、全体の約38%を占めています。
次に国庫支出金、町税の順となっていますが、国庫支出金については公共事業費の拡大に伴い54.2%増の4億9400万円を見込んでいます。また、町税については町民税および固定資産税に安定した伸びが見込まれることから、8.6%増の3億9800万円の計上となっています。
さらにその後に、県支出金2億9600万円、町債1億3600万円と続いています。
町に入ってくるお金(歳入)は、白主財源(町税など町独自で確保できるお金)と依存財源(交付税、国・県支出金など)とに分けられますが、自主財源は22.2%しかなく、依存型の財政構造に変化はみられません。
歳出のうちで最も多いのは教育費ですが、佐敷中学校の校舎建設等に伴い84.4%増の6億4700万となっています。その中で、外国人英語教師の招請、学校教材備品の充実、学習等共用施設建設工事、各種学級の開設に予算措置を行なうなど、学校教育と社会教育の両分野にわたってきめ細かな配分をしています。
次に多いのは土木費です。土木費は、道路整備事業や公園整備等の事業規模が縮小したことにより約4%減の3億6100万円となっていますが、歳出予算の中で占める構成費は14.8%と相変わらず高いものとなっています。
総務費ではさらに徹底した事務改善を図りながら、町史発刊事業、総合計画策定事業、町まつり実施事業、職員研修など15.5%増の2億9800万円を充てています。農林水産業費では農業は町の基幹産業であることの判断に立ち、5.3%増の2億8500万円。民生費はほぼ前年度なみの2億6600万円の予算規模となっています。

財政ひと口メモ
▼自主財源 町独自で確保できるお金。この財源が多いほど歳入の更正が安定し、事業も
自主的にできる余裕がでてきます。
▼依存財源 国、県の意思で定められた額を交付されたり、割り当てられたりする補助金や借入金です。
▼町債 町が事業を行なうために借り入れた長期資金です。
▼国有提供施設等所在市町村助成交付金 基地が所在する市町村へ国から交付されるお金。
▼娯楽施設利用税交付金 ゴルフ場が所在する市町村へ県から交付されるお金です。

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大分類 テキスト
資料コード 008441
内容コード G000000562-0003
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第130号(1988年5月)
ページ 2-3
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1988/05/10
公開日 2023/11/17