方言名 クヮーギ。三~五mに達する落葉性の亜高木。若い葉は写真のように深い切れ込みを生じるが成木になると卵型になり、葉縁に鋸葉を残す。新芽は食用になる。実は熱すると赤紫になり甘い。 四十代以上の方々にはこの実を食べて唇を紫色に染めた思い出があるであろう。
養蚕が盛んだった昭和初期まで、畑に植えているところも多かったが、今ではあまり用途がなく、ヤギの飼料に利用しているぐらいである。屋敷林として残っているのもそう多くない。町域で最も大きいのは、兼久部落の北丘陵地裾の墓地にある胸高直径四十㎝高さ五mほどのがある。
分布は屋久島、種子島以南、沖縄各地、台湾、南中国。