なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

豊かな人間形成をめざして 道徳教育共同研究の発表会(佐敷中 佐敷小)

町立佐敷小学校と佐敷中学校は、昭和62年度から2年間にわたり、文部省、県教育委員会の指定を受けて道徳教育の共同研究に取り組んでいますが、2月17日、1年目の成果を発表しました。
研究は、「豊かな心情を養い、進んで実践する児童・生徒の育成」を主題に掲げ、戦後乱れてきた道徳教育を、両校が歩調を合わせて高める努力を続けているもの。この日は公開授業を行なったあと、佐敷中学校体育館で全体的な研究発表が持たれました。
あいさつに立った宮城繁教育長は、「今日ほど道徳教育の重要性が叫ばれ、国民の関心が寄せられている時期はありません。道徳教育が、豊かな人間形成を図る上で極めて重要な役割を担っていることから、今回の研究指定校は、まことに時宜を得た意義深いものだと感謝しています」と述べました。
そのあと研究発表に立った町田啓子教諭(佐小)と新垣正祐教諭(佐中)は、指定後わずか一年ではあまり大きな成果は期待できないと控えめな前置き。それでも、あいさつ運動やチリのない学校運動、一鉢運動の実践活動を通して「生徒の意識が盛り上がり、教師も道徳教育の重要性を再認識し、積極的に取り組もうとする意欲が出てきた」と成果の一部が報告され、200人近い出席者の関心を呼んでいました。
フロアからは「道徳性診断テストの結果と子どもたちの実際の行動に隔たりはないか」「幼稚園での道徳教育をどう位置づけ、どう実践していくか」等々、意欲的な質疑もあり、出席した先生方の熱気が伝わってくる有意義な全体会となっていました。
公開授業は、佐敷小学校の3学年2クラス、佐敷中学校の3学年6クラスで行なわれ、大勢の参観者の見守る中、担任の先生の質問に、児童生徒は多少緊張しながらもハキハキと答えていました。
「こわれたでんわ」の公開授業が行なわれた佐敷小学校一年二組では、 「ハーイ、ハーイ」と先を争って手を挙げるチビッ子たちの元気な声が教室いっぱいに響きわたり、参観した先生方も思わず顔をほころばせていました。
佐敷小学校、佐敷中学校両校による道徳教育の共同研究は、一年目の成果を基に、63年度は、地域社会との連携を密にして生活の中での実践化を図っていく予定になっています。

ダウンロード
大分類 テキスト
資料コード 008440
内容コード G000000558-0003
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第128号(1988年3月)
ページ 2-3
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1988/03/10
公開日 2023/11/17