佐敷町産動物とはいえないが、世界的珍獣ジュゴン、方言名・アカングワーイユ(ザンヌイユともいう)が1988年1月4日、冨祖崎運動公園近くの砂州に死体で漂着したので
記録しておきたい。
ジュゴン(Dugong dugon)は海牛目、ジュゴン科に属する浅海棲の大型哺乳類で、熱帯珊瑚礁海域を生息地とし、海草(アマモ)を主食とする。分布は紅海、インド、インドネシア、フィリピン周辺海域から北は奄美諸島まで確認されている。
肉、油とも豚より美味で、本町でも昔は度々捕獲して食用にしたという。
漂着した個体は雌の成獣で、体長155㎝、前肢長38㎝、前肢幅28㎝、体重280㎏であった。頭部と生殖孔付近の皮膚がはがれている以外はほぼ完全に残っていた。国指定天然記念物。