「松竹梅」として床の間の掛軸の絵にあるいは門松に、縁起のよい植物として飾られる。用途は建築、造船、臼、土木工事用材などのほか、最近ではチップ材として利用されている。
トカラ列島以南、琉球列島各地に分布する固有種で、痩せ地でもよく生育する。
町内にも直径四、五十センチの茎の松は多かったが、太平洋戦争の際に陣地構築、防空壕の枠材として切り出された。
独特な樹形で、老樹名木として知られる久米島の五枝の松、伊平屋島の念頭平松、今帰仁村仲原馬場の松並木など、沖縄各地には、名のついた松は多い。
町内でもヒラマーチャー、〇〇マーチューと、地名や詩にその名を残す名樹もあった。