方言名 アタビー。体長7センチ内外の最も普通に見られる蛙で、「ジョウ小ヤシチ ヌタンメーサイ アタビートゥイガーメンソウラニ……」の蛙も本種を指している。
本州中部から琉球列島、台湾、中国、東南アジアに広く分布し、広い地域で食用にされていたようである。
沖縄では特に小児の滋養強壮に、タンパク質源として、よく利用されたという。
肉は柔らかく美味。内臓を除いてニシジン、ニガナ(ホソバワダン)などと水炊きにし「シンジグスイ」としたそうだ。
そのほか油揚げ、油味噌にして食べたとのことである。最近は、水田の減少で日ごろこの蛙を見かける機会は少なくなった。写真はカータ(手登根)で撮影。