方言名 ナービカチカチ-。体長51ミリから65ミリ。奄美群島、沖縄島、久米島に分布し、先島地方には棲息しない。
6月の中旬から出現し、7、8月が最盛期で、9月に入るとともに朝夕の鳴き声が少なくなる。
沖縄のセミのなかではいちばん出現期間(成虫の期間)が長い種で、10月の末まで鳴き声を聞くことができる。
昨年3月、『町史』のための自然調査の際、新里の石灰岩林叢のなかで本種の成虫の棲息が確認されたことから、成虫のまま越冬する個体もいるのではないかと思われる。
夏の始め、おわりを告げてくれるセミとして親しまれている一種である。