馬天の海にハーリー鉦がいよいよ鳴り響くことになります。
本町の漁業振興と伝統的な海の祭である爬龍船競漕の復活を目ざして昨年予算化された爬龍船3隻がこのほど完成しました。かねてより糸満漁港近くの専門工場で製作されていましたが、3月27日、本町に輸送され、馬天港内の佐敷、中城漁業協同組合の漁具保管庫内におさめられました。
この爬龍船は、伝統工法を用いて製作された杉材製の本格的な爬龍船で、長さ7メートル98センチ、最大幅1メートル28センチの大きさです。漕ぎ手10人、鉦打ちと舵とり各1人の12人乗りの堂々とした爬龍船となっています。
製作には、昨年9月下旬の杉資材の納品から荒削りから始まって約5カ月間の乾燥の後、今年2月24日に組立てが行なわれ、仕上げまで約半年間かかりました。
杉の香がただよう爬龍船は、現在まだ塗装されていませんが、「ユッカヌヒー」の本番に向け、それぞれのチームが協力してお化粧することになっています。
競漕に参加するチームが続々と名乗りをあげており、当日には海の男の祭典にふさわしい活気のみなぎったハーリーになることが今から予想されます。
爬龍船競漕の復活によって、漁業振興はまず海の男の心意気の高揚からというねらいは、今から達成されたようないきおいです。馬天港にハーリー鉦が鳴り響くことにより、またひとつ佐敷町に祭典がふえることになります。