写真に焼き込まれている文字を見てうなづかない人はないでしょう。まぎれもなくカンナさんが書いたものです。
広く県民に社会保障制度を知らせる目的で開催されている「国民年金習字コンクール」で沖縄県知事賞(最優秀賞)に輝いた作品です。カンナさんが本格的に毛筆を始めたのは小学校二年のときということですから、四年あまりでこの栄冠を手にしたわけです。やはりうなってしまいます。
「筆をにぎるようになったのは父が、ほとんど毎日家で毛筆を使っていたんです。それを見ている内になんとなくです。習字教室に通い始めたらだんだん楽しくなっていきました」
好きこそものの上手なれとはよく言ったものです。今では、カンナさんは学校行事の賞状を書くことにも協力し、先生方に喜ばれているとのことです。
今回のコンクールは、出品総数3、606点、参加学校97校あり、その頂点をカンナさんはきわめたわけです。写真の作品には風格すら感じられます。
「応募は、友だちが『広報さしき』の募集のお知らせを見て知らせてくれたからです」
愛らしい六年生でした。