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海邦国体開催まであと22カ月 成功させよう 海邦国体 「わかとり」国体に参加して

「協力」の偉大さに感激 
佐敷町婦人連合会長 稲福 春子

二年後に迫った海邦国体の準備に生かそうと、鳥取県の第40回「わかとり国体」の視察研修が行なわれました。私も婦人会の代表としてこの視察研修団に参加いたしました。
目的地についてまず驚かされたのが、道路という道路にはチリひとつ落ちてなく、プランターの花で飾られ美しかったことです。鳥取県八東町の町民の皆さんの努力に頭の下がる思いでした。
開会式では大観客を見て、沖縄では輸送にはどう対処するのだろうかなどと思いをはせ、また、婦人会の方々の湯茶サービスの実際を目の当りにし、二年後をあれこれ考えさせられました。
二日目からは、各班別の視察研修となりました。私たちは、軟式野球会場の郡家町にまいりました。
同町婦人会の接待で、手造り弁当と味噌汁、湯茶のもてなしを受けました。そこでは、婦人会長さんからこれまでの取組みなどをうかがいました。その話の中で、婦人会の協力の大きさを思わずにはいられませんでした。
集団演技、美化運動などその取組みは数え切れないほどです。特に考えさせられたのは、就労婦人を婦人活動に参加させるための方策でした。国体事務局と相談し、職場に休暇願いの文書を出したとのことです。町民総参加を実現させるための努力をあらゆるところで行なったことを知らされました。
民泊体制も二年前から本格的に取組まれており、調理講習や衛生に関する講習も何回も受け万全の体制づくりをしていました。町より支給されたエプロン、帽子、三角巾等をつけた町民の皆さんの姿は生き生きとしていました。協力することの大切さを知りました。

民泊実践記録⑥「くにびき国体」島根 
町内会で選団を迎えて
安来市新十神町内会長 県(市)民運動推進員 藤本隆

優勝の一瞬、コートの中央で感涙にむせび、抱き合う選手。
「ワー、やったあ、バンザイ」拍手と歓声にわき返る即席私設応援団。バレーボール競技成年女子九人制で福岡県(西日本相互銀行)が優勝したことの感激を味わうと同時に、国体の成功に多少とも寄与し得たよろこびと、責任を果たし得た満足感と幸せを感じました。
「民泊は個人の家庭で受けるのではなく、町内が受けるのだ」と、主張し続けてきたものの、最終的には、バレーボール1チーム、22人と軟式野球(少年男子)3チーム、24人の大選手団を迎え入れることとなりました。ベストで試合に臨み、悔いのない試合をしてもらう、という使命と責任があるからには、その受け入れ体制の良否が国体成功のカギを握っていると思い、体制を次のように決めました。
一、選手団歓迎のムードづくり  「このふれあいが未来をひらく」のテーマにのっとり、人情味あふれる温かい気持ちで選手を迎えましょう、と強く町民に呼びかけた。
 二、環境の整備 ①町を美しくしましょう(タバコの扱い捨て、空きかんの投げ捨てをやめ道路を美しくする。花で町を美しくしましょう) ②一声運動の実施(おはよう、こんにちは、がんばってください、と心から選手を迎えましょう)
三、接遇対策 46人の大選手団が家庭、集会所の双方に民泊するため、入浴、食事、家庭的な雰囲気に格差が生じないために、婦人部の奉仕により行なう。
大会を終って、福岡県選手の優勝祝賀会を集会場で行なった。
席上、選手たちは異ロ同音に、人情の厚い、生涯忘れることのできない思い出になる、と感想をもらしていた。当初、宿泊は集会場、食事は会社の寮食堂、入浴は会社の浴場と、不ぞろいを予測していた。にもかかわらず、温かいもてなしに感謝の気持ちでいっぱいだったようです。
錦上花を添えた初出場、初優勝が感概を一層高めたようでした。
措別の情去り難く、最終日に郷土に帰った選手を思いながら町民の一致した力に私は感謝をしています。

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大分類 テキスト
資料コード 008438
内容コード G000000520-0023
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第99号(1985年12月)
ページ 8
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1985/12/10
公開日 2023/11/09