なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

くしゆっきい⑳ けものがたり(3)

那覇市波上宮近くの辻町は、昔の遊廓の跡である。昭和19年の十・十空襲で灰燼に帰し第二次大戦の戦火に消え去るまで、四百十数年の長い伝統を持っていた。
抱親と呼ばれる女主人が支配する妓楼には尾類という女たちが住み込み、その数「辻、三千の美妓」といわれた。不夜城の絃歌さんざめく紅灯の歓楽街だった。
現在65歳以上の老人クラブ会員の殿方なら、出覇の際この地を俳徊した経験者の方だと思う。
この辻町に水蔵伊保(楼名)のチャン毛パーパー(長毛の女将)と呼ばれる方がいた。その女将の陰毛は、ハカマ(沖縄の女性の下着)の裾から十センチほども毛先をのぞかせ、膝小憎のところまで垂れ下がっていたと、もっぱらの評判であった。
その真偽のほどは定かでないがこの陰毛ときたら前代未聞で、人差し指に三回ほどクルクルと巻いて、なお余裕があったとのこと。
皆さんなら、何回巻けるか……。
オッと、これは失礼。
閑話休題、紙面に余白があるので、今度は「ナゾ謎」に挑戦してみませんか。
▽おとこの前に丸い玉が二つ、ぶら下がって、時には伸びたり縮んだりするもの。
▽毛と毛と、肉と肉とをくっつけて本人は楽しそうだが、見ていて恥ずかしいもの。
▽長さ15センチ位で丸く細長く 毛が生えて、使うたんびに紙がいるもの。
【註】(おとこ=お床、丸い玉=爪鎮、伸びたり縮んだり=掛けたり巻いたり)(居眠り)(毛筆)(平良亀順)

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大分類 テキスト
資料コード 008438
内容コード G000000517-0014
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第96号(1985年10月)
ページ 5
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1985/10/10
公開日 2023/11/09