最近、特に目につき感じるのが町内各所の農道の整備の進み具合である。アスファルト舗装され、道幅も大きくなり、整備前との景観には雲泥の差という感さえ持つ所もある。
砂糖キビの搬出をはじめとして、農業を営むものにとっては大きな力となる農道の整備といえる。また、それ以外の町民にとっても生活道としての機能性は大いに高まっているものと思われる、
晴れが続けばホコリ、雨になれば泥道といった農道も、今やスマートな道路に全て変わりつつある。昔の面影、純然たる農村風景が消えていくという一抹のさびしさはいなめないが、時代であり、生活環境の整備、農業基盤の確立からいってこのような事業は更に展開されるべきと考える。
しかし、ここで私たちは見落してはならないことがあることを再確認する必要がある。それは、机上の計算、道路のための整備であってはならないということである。ハード面を追求するあまり、人間生活を忘れ、道路そのものを主人公にしてしまうことである。
ソフト面をしっかりおさえる心要が、行政、住民双方に要求されていると思う。抽象的な表現だが、道路であれば「人間にやさしい道路、生活感にあふれた道路」でなくてはならないと感ずる。地域住民が知恵を出し参画できる整備が今後のあり方ではないだろうか。アスファルトの農道で感じたことである。