昨今、シビル.ミニマムということばを余り聞かなくなったったが、今こそこの見直しをする必要があるのではないだろうか。
シビル・ミニマムとは、住民の暮らしを安定させるため自治体として維持しなけれぱならない生活環境の最低条件のことである。シビル・ミニマムの見直しによって、もう一度、行政側のなすべきこと、すべき分野を明確化すべきときと考える。
限りある力をより有効に使って、その効果を上げるには、今後、行政の各項目にわたっての「すべきこと」の基準づくりが急がれる。このことによって、行政のなすべき分野の明確化はもちろん、住民のなすべきことも浮きぼりにされてくるのではなかろうか。
高度成長期には、行政におんぶにだっこでも何とか切り抜けてこれたが、現在の厳しい自治体の財源等を考えるとき、行政、地域住民の役割分担を明確化し、より効果的な町づくりを進める必要があると思われる。
さらに、地域住民の共同体意識の高揚をはかっていかなければならない。行政が待てる力を最大限発揮するためには、地域住民の協力が何よりも、必要なのである。地域住民、行政が、一体となったとき、町づくりが大きく前進していく。
行政は、何よりも、地域住民のコンセンサスを得たものでなければ真の効果は得られない。その意味でもシビル・ミニマムの見直しによる効果的な行政を行なう必要がある。