8月5日から1週間、台湾の農業視察研修の機会を得ました。
沖縄県と気候条件が類似する台湾農業をつぶさに調査し、農業振興に役立てるためのものです。
本県の農業振興には、長期的視点と、地域特性を生かすことが重要です。さらに、生産性の高い亜熱帯農業を確立することを目途とする構造改善事業の推進が急務といえます。
調査団は 県、市町村職員と農家の代表あわせて30人で構成、花き、野菜、流通の3班に編成されました。本町から農家を代表して手登根の呉屋新太郎氏と町から私の2人が参加、流通班に加わって調査をしてまいりました。本欄をかりて、その若干の報告と、現地の緑化について感じたままを述べてまいりたいと思います。
今回は、台湾のほぼ中央にある彰化県と嘉義県を中心に視察しました。戦前、日本政府が食糧基地にするために台湾の全土に亘り全ての土地改良を完了しています。両県の広大な平野部分は、大規模な区画整理、農道かんがい排水路の整備がなされていて農地の有効利用が図られている所です。基盤整備が遅れている沖縄県と比べ、その面だけでも先進地であることを痛感させられました。
台湾は、極めて起状に富み、緑豊かな国です。降雨量も多く至る所にダムが建設され、その水を利用してかんがい施設が完備されています。このかんがい施設の延長は、なんと地球の円周の2倍半になるということでした。長期的な視点というものの大切さを感じました。