カラー写真でお見せできないのが残念です。鮮やかさといいツヤといい、思わずうなってしまいます。
「お客さんが来てですね、これはきれい、珍しいといってお土産に持っていかれるんですよ。ごちゃごちゃたくさんあってすぐあげてしまうんです」
テーブルいっぱいに並べられた貝を前にこう語るのは、小谷正吉さん。種類、数、いずれも数えたことがないというほどの多さです。
ダイビングの趣味を持つ息子さん2人の協力と、自身でも採取して来た成果とのことです。それにしても、沖縄の海のすばらしさがわかるような貝のコレクションです。全て、中城湾、馬天港で採取したものとのとです。集めだしてから10年ぐらいといいますが、お客さんにあげた数を加えれば、部屋いっぱいになっていたことでしょう。
部屋のいたるところに置かれた様々な貝がら、自然の色を輝かせています。
「全部生きているものを採ってくるんです。湯の中へ入れるとスグ変色してしまうので、砂の中にうめたりして身を取出すんです。ツヤ出しをしたりすればもっといい色になるものもあるんでしょうが、やっぱり自然のままが最高です」
小指の先にもたりないほどの小さな貝から持ち上げるのに苦労しそうなシャコ貝まで、所狭しとならべられた貝をみる小谷さんの日は、まるでお孫さんを見ているようにさえ感じます。
「特別大事にはしていませんがやはり愛着がわいて来ますね」
採取するときの苦労も忘れたかの話しぶりでした。