なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

新しいお札が登場します

去る6月22日、日本銀行と大蔵省は、1万円、5000円、1000円の新札を、来る11月1日より発行することを発表しました。
現在、市中に流通しているお札は約20兆円です。物量にすれば、約40億枚あり、これだけのお札を総入れかえすることは、日本経済を人間の体にたとえれば、血液を全部取りかえるようなものです。これは、世界にもあまり例をみない歴史的な大事業です。
すでに新聞・TVなどで報じられている通り、新しいデザインの1万円、5000円、1000円札は、日本銀行の本店、各支店に着々と備蓄されています。
今回の新札発行の第1の理由は、現在使用されているお札が発行後すでに20年から25年も経っており、この間の印刷・複写技術の著しい進歩によりニセ札がつくられる危険性が高まってきたことにあります。新札は、特殊インクの使用や「肖像」や「すかし」を大きく、精巧なものにして、ニセ札づくりを防止する工夫がいろいろなされています。
第2に、現在のお札より小さくして省資源を図るためです。例えば、1万円札は現在の500円札ほどの大きさになります。今のお札より面積がそれぞれ1~2割ほど小さくなっております。さらに、第3番目として、目の不自由な方のための「券種識別マーク」を取入れるためです。世界初の試みとしてすかし手法を用いた点字マークが採用されています。
肖像には、1万円札・福沢諭吉、5000円・新渡戸稲造、1000円・夏目漱石と、日本を代表する文化人を採用しています。これは諸外国でも文化人を肖像に使う国が多くなっているといった世界的な潮流に沿ったものです。
新札発行によって、現在使われているお札はどうなるのかとの疑問があろうかと思いますが本土復帰時の「ドル交換」と違い、現在、使われているお札も引き続き使用できますので、急いで新しいお札と交換する必要はありません。
詳しいことは、日本銀行那覇支店(℡0988-68-0111)へご照会ください。

ダウンロード
大分類 テキスト
資料コード 008437
内容コード G000000502-0009
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第85号(1984年10月)
ページ 7
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1984/10/10
公開日 2023/11/09