なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

ふるさとを、事故のない明るい街に

交通事故第一当事者 「ワースト1」返上を…。
みんなの幸せを奪う交通事故。安全意識の高揚で、ふるさと佐敷から交通事故を追放しましょう。事故のない明るい町づくりは、私たち町民の役割です。

一大安全運動を
昭和58年12月末日現在、1位・佐敷町47件。
いったい何の順位だとお思いですか。実は、この順位、数字こそ「交通事故第一当事者の居住市町村別順位」なのです。佐敷町民として、ほんとうに不名誉な順位といえます。「あなたの市町村の人が起こした交通事故です」というタイトルの統計表のトップに佐敷町があがっているのです。
交通事故第一当事者とは、加害者(事故に関係した者で、違反がより重いか、または、違反が同程度の場合にあって、被害がより小さい方の当事者)のことです。
統計表では、人口一万人当りの事故率も出されています。ワーストワンの佐敷町は、45.66パーセントで、1位の玉城村が40.70パーセント、3位の与那原町が34.24パーセントとなっています。佐敷町のパーセントの高さに驚ろかされます。
これまで、交通事故第一当事者のワーストワンについては、関係当局はじめ、関係団体、関係者によっていろいろの対策がとられて来ました。しかし、残念ながらその効果はなかなか〃汚名返上〃につながっておりません。このことは何よりも、運転者自身の自覚のたりなさ、注意の不徹底が、やはり〃汚名〃につながっているのでしょう。幹線道路がある、という外的要因を考えてみても、他市町村よりやはり佐敷町は、異常に事故を起こす人が多いのです。今こそ一大安全運動を起さなければなりません。
事故は、やはり起こるべくして起こっています。安全運転の自覚と注意、そして、思いやりが運転者に要求されています。あせりや油断は禁物です。
交通事故がもたらす災禍は大きなものとなります。事故の補償問題ひとつをとっても重大なことですが、単にそれだけでは終りません。家庭破壊にまでつながっている例が数知れずあります。
交通事故は、他人を肉体的に傷つけるだけのものではないのです。
自分、家族をも大きく傷つけてしまいます。人生にとって、大きな大きな傷となります。
7月26日には、交通安全推進協議会懇談会がもたれ、汚名返上を願って様々な意見が交換されました。与那原警察署、町交通安全母の会、町交通安全推進協議会の各メンバーが、率直な意見を述べ合いました。そこでも、運転マナーと思いやりが第一にあげられて、汚名返上のために町民ひとり一人の自覚が今こそ必要という結論になっていたようです。具体的には、各集落での懇談会の開催などが決定されていました。
交通安全、ワーストワン返上は町民一人ひとりの自覚で獲得できます。今こそ力を合せましょう。

自覚と思いやりで
「安全速度を必ず守る」
「カーブの手前でスピードを落とす」
「交差点では必ず安全を確かめる」
「一時停止で横断歩行者の安全を守る」
「飲酒運転は絶対にしない」

安全運転五則です。いかがでしょうか、この項目を読みあげてご自分の日ごろの運転を思い起こしてください。
不名誉な記録は、ちょっとした心づかい、不注意が原因しているといえます。シートベルト着用ひとつとってもそれはいえます。あなたはいつも着用なさっていますか。もし、着用していないとすれば、「自動車事故中の死者の98パーセントがシートベルトをしていなかった」(警察庁調査)という結果を生むかもしれません。

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大分類 テキスト
資料コード 008437
内容コード G000000500-0002
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第83号(1984年8月)
ページ 2-3
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1984/08/10
公開日 2023/11/09