ノウゼンカズラが今を盛りと咲き誇っています。ハーリー鉦も鳴り、青さが増した夏空の下に可憐な姿が映え、道ゆく人を楽しませてくれています。
山田和夫さんの玄関先に咲くノウゼンカズラがそれです。
奥さんの実家、熊本から苗木を持って来たということです。
「熊本では、庭にこの花を咲かせている家が、実に多いんですよ。時期になると街中がこの花でいっぱいになりますよ。苗木は実家の庭にあったものをこっそり持って来たものです。たくさんありますから、持って来てもわからないぐらいです」
6年ほど前に持って来て植えられたノウゼンガズラは、4年目になって初めて花をつけたとのこと。玄関のドア近くにつくられたアーチ型の棚に乗りあわい紅色の花を咲かさせています。
冬場には、まるで枯木のようになってしまうようなノウゼンカズラからは、今の美しい姿は想像できないということです。
葉の緑と花の色がなんともいえないコントラストをなし、風にやさしくそよいでいます。
「もっといいタナを作って咲かせ、花のヒンプン、トンネルにしてみたいですね。もう少し大きくなったら株分けして、小学校に寄付するつもりでいます」 と語るのは、山田さんの奥さん。熊本からノウゼンカズラを運んで来た人です。
移植当初は、塩風に弱いのでビニールをかぶせたりの苦労もあったとのこと。何本か植えたのに、その内の二本しか根をつけなかったとのことです。
香りこそありませんが、美しいその姿は青空にピッタリです。