農村総合整備計画作成市町村として国から指定
さかえるまち しぜんのまち きぼうのまち ふるさと佐敷
アプローチはいろいろ
佐敷町は、土地利用計画の策定や農村の基盤整備、生活環境整備をすすめるための農村総合整備計画作成市町村としての指定を、去る4月26日、国土庁より受けました。今年度沖縄県において唯一の指定です。
町では、これを受け、前年度より体制づくりを行なって来た企画室を中心に、農村総合整備計画の基本構想作成に着手しました。6月1日には、各団体を網羅した推進協議会も発足。いよいよ本格的な作業が開始するわけです。
健康で明るい家庭、住みよい美しい自然環境、将来への展望がひらける営農……さまざまなアプローチから取組みがスタートします。
現在、細部にわたる基本計画のほか、地域住民の意志と意見を計画に十二分に反映させるためのアンケート調査、年間計画表などが策定されています。
事業の推進体制は<町民、各種協力団体、各区推進委員会、区長会などの意見をもとに、企画室が素案作成。企画調整委員会(14名で構成)で素案調整し、町農村総合整備推進協議会(17名)に諮問。その答申を受け、諸計画を実施していく>というものとなっています。
「さかえるまち しぜんのまち きぼうのまち」の将来像をもとにした町づくりが始まります。地域特性を生かし、また、快適な住環境の実現へむけて、各方面での取組みが、今後進められます。
町民の創意と協力をもとに
本町の基本構想の作成方針は、何よりも美しい自然と、都市近郊農村であるということにその出発点を置いています。その上で基幹産業である農業の発展、住環境の整備のほか、諸事業が計画されています。
住民が、安全で快適な生活が営め、また、産業と自然、生活と自然との調和のとれた地域社会の形成をめざすことが、本事業の目的とするところです。
将来像である「さかえるまち しぜんのまち きぼうのまち」を以下に説明します。
さかえるまち―みのり豊かな活力のみなぎる町
甘蔗を中心にした都市近郊型農業の確立、水産業、商工業、観光産業の振興(産業の振興)。農業生産基盤の整備、傾斜地の植林計画の推進、効率的な土地利用計画、安全な交通体系の確立(基盤整備計画)。
しぜんのまち―自然を守り育てる健康で住みよい町
ワシントンヤシ並木の保全、デイゴ植林計画の推進、集落排水整備、公園・緑地等の整備、集会施設の整備(生活環境等の整備)。住民の健康管理、体力づくりの推進、保健衛生施設の整備、CGG運動の推進、保健医療の充実(住民の健康づくり)。
きぼうのまち―町民一人ひとりの自主性を尊重する思いやりのある町
老人福祉・児童福祉・障害福祉・母子福祉の充実、相互福祉の推進(社会福祉の充実)。郷土文化の保存、幼児教育の充実、社会教育の充実、生涯教育の推進、コミュニティ施設の整備、地域組織の育成強化(新しい文化の創造)。
以上のことがらを、その基本にして諸事業が推進されます。いずれの事業も、その推進、実行にあたっては、地域特性を生かすという自然との調和を考え、保ち、また、町民みずからの創意、協力によって実現がはかられます。
事業推進にあたっては、観光産業のように立ち遅れている面も多くありますが、町の将来を決することになるといっても過言ではない計画であり、慎重かつ、しっかりと地歩を固めた取組みがなされていくはずです。
これまで、諸統計やら、町勢の推移などをもとに、産業形態の分析をはじめ数多くの分析がなされています。
そしてそれらが、いろいろな形で基本構想に反映されています。
昭和60年度は、練り上げた基本構想をもとに、事業計画が策定されます。翌61年度からは、諸工事や整備などがはじまることになります。
いま、わがふるさと佐敷には、将来像を確立しようとする胎動が感じられます。