第四回「沖縄県老人の主張大会」で、南部で初めて本町の平田喜長さんが最優秀賞に輝きました。以下は、その主張の要旨です。
〔要旨〕
老人は、豊かな知識と経験があってその手腕は高く評価され、地域の長老、家庭では家長として尊敬された。しかし、これは長寿者の少ない時代であり、農耕社会においてのことである。現在、近代工業社会においては、老人は定年の美名の下、労働市場から追い出され、その知識も豊かな経験も通用しなくなり無用と化しつつある。
近代社会の激しい変化に適応できずに不安定な老人社会となった。
このような社会にあって、真の老人の幸せはどのようにすれば実現するであろうか。それには、積極的に社会に参加することが必要である。余暇の利用、活用をはかることである。
生き甲斐には多々あろうが、まず働くことのできる仕事(趣味)があることであろう。終身、快よく働けることは、人間にとって最大の幸せである。さらに一歩進めて、社会の発展に貢献できれば、これにこしたことはない。
老人の一般的な通弊として考えられるものを全て払拭しよう。とじこもっていてはいけない。世代間の断絶をなくすために、学ぶときである。
老人にとって意のままにならないことが多いことも事実である。
一人立ちは難しい。老人クラブはこのような社会に、自主的な組織として生まれるべくして生まれたものである。相互扶助と友愛精神の組織といえる。老人クラブに対して偏見やある種の先入観を持つ人がいる。今こそ心を開き、個人的感情を捨て、積極参加するときである。
仲間と共に、時代に後れないように学習しよう。心のやすらぎにレクリエーションを楽しもう。体力保持のために、ゲートポールもやろう。心身ともに健康で、今の今を快よく楽しく働こう。老人たちよ、仲間よ、私たちはまだまだ若い。老人クラブの組織の中に溶けこもう。
小さくとも、皆の力で山と積み上げよう。「一事どんすりば為どなゆる」、老人のやるべき仕事もまだたくさんある。老人はこの世の華だ。桧舞台だ。長寿の喜び甘えることなく、いじけずに、さあ寝たものは座れ、座ったら立て、立ったら走れ、クラブ活動へ総動員だ。