方言名、ヤマボートゥ(山鳩の意)、沖縄各地に生息する留鳥で、山地から低地まで広く各地に生息する。秋期から冬期にかけて二卵生む。巣は樹枝を積み重ねただけの粗雑なもので、巣をかけるのに樹種をえらばない。草木の種子、豆類を好み、ときに作物に害を与えることもある。この野鳥の巣が粗雑なことから、手入れしてない女児の頭髪の乱れを「嶋の巣の如し」(フォータースーヌグトシ)といった。鳴き声は「チヂン プープー クワグワー ティーチエー」と聞こえる。夕闇せまるころの鳴き声は特に哀調を感じさせる。「クヮーグヮー(子ども)、ティーチェー(一つは)」と「子どもをください」と、二卵しか生めないことを嘆く声にも聞える。この他、ハト科の鳥はキジバト(国の天然記念物)を含め10種程沖縄県に生息する。