沖縄の先人達は緑を大切にしてきました。緑は私達に水を、酸素を、そしてエネルギーを供給してくれます。いわば緑は、生命活動の源なのです。
しかし今日、自然開発の名のもとにしだいに緑が減少してきました。人口が増加し、経済が発達すれば、緑が損なわれるのは致しかたありません。かといって乱開発では好ましくなく、合理的開発、管理された開発というものが必要となってきます。私達の生活環境においてもしかりです。
沖縄も近年、多大な経済成長を逐げてきました。建物は近代化され、道路には車が激しく往来するようになりました。と同時に人々の精神は過敏になり、ストレスがたまるようになりました。
こんなとき、緑を見るとホッと気が安まります。人間は緑色と茶色を見たとき最も落ちつくといわれております。まさに植物の色です。またある学識者は、人が緑に引かれるのはその色のせいだけでなく、緑が発するある物質に引かれるからだ、とも言っております。仕事に疲れて帰ったわが家に、可憐な花をつけた緑があると心も和みます。
たまの日曜日、家族といっしょに緑に囲まれた公園を散歩すると、また明日への鋭気が湧いてきます。いずれにしろ緑は、今日の殺伐とした生活に潤いをも与えてくれます。
今県下ではCGG(クリーン、グリーン、グレイシャス)運動が展開されております。生活環境から無駄なゴミや雑草をのぞき=クリーン、緑豊かな環境にし=グリーン、地域全体を健康的で触合いある環境にする=グレイシャス運動です。
緑は 人の心を和ませます。心が和めば、体は健康になります。
ひとりひとりの心身が健全になれば、地域全体も明るくなり、明日への活力が生れます。この方程式で、この佐敷町を発展させましょう。