なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

最近 ブラジル事情①  新田器一(津波古)

ブラジル、サンパウロ在住の叔父、叔母と弟たち家族やその他の親戚訪問を10年前から計画していた。しかし、旅費ができたら暇がなく、暇ができたら旅費不足といった具合でむなしく年月を過していた。
そんなおり、去る正月、幼ななじみの方々が郷土訪問で来沖されたので、その方々を頼りに渡りに舟と伯国訪問の機会を得た。2月より3月いっぱい、サンパウロ市を中心に国辺約600㎞以内を観光して来た。
その概要を記してみたいと思うが、何しろかな聾の1人旅、あるいは聞きまちがいの点もあるかと思うので、大方のご寛恕を賜りたい。この小稿が多少とも関心のあられる方のご参考にでもなれば望外の喜びである。

渡航準備
通常、旅行社などに依頼して3週間でパスポートやビザの交付が受けられるとのことだったが、私の場合5週間要した。手続きは余裕をもって早目にした方が得策のようだ。出発まで、お土産の品々をとりまとめるのに約1週間を要して、32㎏のカバン2コと手荷物1コを満たして準備完了。
パスポートと航空券は出し入れに便利なところに所持すると都合がよい。
「浅春の空振り仰ぐそぞろ神」 「島抜けの如き旅かや製糖期」
伯国は地球の真反対に位置するので、東京-リオ間の直線距離は20000㎞といわれている。
旅客機は、那覇から羽田へ、バスで成田空港へ(別に福岡経由成田への便もある)行き、ジャンボ機でロスアンゼルスヘ。ここで南米行きDC8型機に乗り替えて、マイアミ経由サンパウロ、ビーラコップス国際空港まで約43時間。通関手続きに2時間、空港から目的地聖市まで2時間、2昼夜47時間を要する旅であった。ヴァリーグ航空を利用すれば、市内のコンゴニアス空港に乗り入れるので、その分時間は短縮されるとのことであった。
那覇から羽田へ、成田からロスまではジャンボ機、ほぼ満席。ロスから聖市までは2割ほどの空席(復路は4割)。隣席が空の場合は横になれるので便利だ。
機内サービスは空飛ぶホテルの異名通り流石に豪華。食事は1日6回、朝昼は簡単だが夕食にはウイスキー、ビール、酒、ワイン、シャンペンをはじめほとんどの飲み物がもらえる。機内用のスリッパをはき、希望次第の食事。歯ブラシも用意されてあった。(つづく)

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大分類 テキスト
資料コード 008436
内容コード G000000494-0028
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第77号(1983年10月)
ページ 15
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1983/10/10
公開日