アルミ、ホウロウ、銅……いろいろな材質のなべがあります。それぞれ用途がわかれ、特徴を考えて作られています。
ここで、ちょっと考えてみましよう。私たちが、なべを購入する際、大きさや形で選ぶことはあっても、その材質の特徴まで考えてのことは少ないと思います。まして、日常使い分けているという家庭も多くはないでしょう。
なべは毎日使います。丈夫さや使いやすさとともに、材質の長所や短所を見極めて選びたいものです。料理の味を上げるだけではなく、熱効率も高めます。以上は、代表的なべの特徴をあげています。

【アルミなべ】　熱伝導が良く、軽くて取扱いに便利なことなどから種類は豊富です。
アルミなべは、酸やアルカリに弱いため表面にアルマイト加工が施されています。しかし、その被膜がはがれると、素材のアルミが腐食し表面が黒ずんだり、白いはん点ができたりします。厚手のものほど焦げつきにくく、耐久性があります。使用後は水気をよくふきとることが長持ちさせるコツ。

【ホウロウなべ】
ホウロウ用鋼板にガラス質を高温焼き付けしたものです。色彩も豊富で、酸に強いのが特長です。　しかし、油なじみが悪く焦げつきやすく、傷がつくと下地の鉄にサビが出る、といった短所があります。空炊きは絶対に禁物のなべです。

【銅なべ】　
熱の伝わり方が非常に良く、調理器具に適しています。
半面、高価なことと、手入れを怠るとサビがすぐ出るのが難点。普通は錫で内側をメッキしサビを防いでいますが、タワシなどでこすり過ぎればそれも落ちてしまいます。手入れに注意が必要です。

【鉄なべ】
鉄は丈夫で、高温に耐え、保温力が良い一方、重くてサビやすい一面があります。使用後は、空炊きして水気を切り、油をひいておきましょう。