緑は、私たちにかけがえのないものを与えます。
沖縄県公衆衛生協会 辺土名 朝裕
ここ2、3年来、各地域においてCGG運動の一環として、「みどりと花」に対する植栽運動が盛んに行なわれるようになった。また各市町村とも、花や木を指定、その普及を図るようになり、全県民的な花と緑に対する関心が高まってきている。
「家庭にみどりと花」から、地域全体の植栽へと発展して来ている。
外来老が本県に来てまず感ずる印象は、緑が少ない荒廃雑然とした感じだという。
自然は、人間にとって偉大な教育者であるという言葉がある。
山野で遊び、情操を養い、生への無限の可能性を会得する心の根源の形成こそ自然環境のもつ偉大さである。
この様に故里を形成する自然環境は、そこに住む人にとって活力と生へのエネルギーを形成する無限の財宝をなすものである。荒廃した自然環境は、人間の心に暗影を与え将来への深い傷跡を残す。100年の大計は、心豊かなふるさとの中にこそ養われるものである。「くらしとみどり」それは、私達の日常生活にうるおいと活力を与え明日の生産への意欲を用意する大切な要素となるものである。
佐敷町では、今まさにみどりと活力のあるふるさとづくりがCGG運動として展開され、老人クラブ、婦人会等独自な取り組みがなされ、その成果が各地域で結実しつつある。非常に喜ばしい事である。
それを更に一歩進め各家庭の中から「くらしにみどりを」のスローガンと共に自発性として発揮される時、心豊かなふるさとづくり運動が着実なものとして躍動する時である。
みどりと花、それはそこに住む全ての人の心に多大な影響を与え、健康創造に有益に左右する大切な糧である。一層の結実を期待したい。