近年、ピーマンの市場への入荷はキュウリなどと同様に、周年安定供給型に定着してきています。市場側からの要望も量から質の時代へと転換している現状です。生産者にとっては、秀品の安定出荷が第一となっています。
果菜類の中でも、ピーマンは栽培期間の最も長いものの1つですから、適切な肥培管理が重要です。今回は、促成ピーマン栽培の要点を述べてみます。
温度 ピーマンの生育温適温30度。夜間20~25度で冬季のハウス栽培でも把度以上を保つ必要があります。一方、35度以上の高温も着果を阻害し、また、変形果を増加させることになります。
水分 ピーマンの根毛は細かいので多くの水を必要としますが、多湿、過乾燥には弱いので、ジャーガル土壌質の畑は水はけに特に気をつけなければなりません。
肥料 根は密に株のまわりから広がるので、植付け場所には早やめに肥料を施し、十分に分解させておきます。裁培期間が7力月以上と長くなるので肥料切れを起こさないためにも基肥に堆厩肥を施用することです。追肥も量より回数を多くすることが効果的です。
着花習性 ・整枝の仕方については図1、2を参照してください。
温度と収量 本土市場でのピーマン単価は2月をピークに1~3月が値段がよくなっています。また、この時期は気温の低下にぶつかる季節なので、ある程度草丈があって繁茂した樹勢の強い体形に育てる必要があります。貧弱なピーマンでは、寒さは乗り切れません。そのためにも、定植時期を遅らさないことが大事です。
台風対策、追肥、ハウスの換気の徹底等を確実に行なうことが大切です。
県南部農業改良普及所 ℡0988(89)3515