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明日の農業を考える④ ピーマンを作ってみませんか  県外出荷も実現します

野菜栽培を長年、手がけてきた農家の方々の願望だった「ピーマン」の県外出荷が、沖縄本島についても今年の12月から可能となり、現在、県・市町村・農協団体が中心になってその準備を進めています。今回は、ピーマンを取り上げてみます。
はじめに、ピーマンの県外出荷が可能となった理由は、ウリミバエの防除が43度の蒸気熱で5時間処理することにより、ピーマンの商品価値を損うことなく、完全に殺虫できることが技術的に確立されたことによるものです。具体的な出荷処理方法については、図表(ア)(イ)(ウ)を参照してください。
ところで、沖縄県全体の生産計画で初年度の58年度は12月から翌年の5月までの出荷期間となっていますが、生産面積が20ヘクタールで、生産量が1400トン、その中、県外出荷量は1000トン見込まれています。2年目の59年が27ヘクタールの生産面積で生産量が1890トン、県外出荷量は1500トンとなり、以後、60年が県外出荷量2000トン、61年2500トン、66年には9000トンまでピーマンの県外出荷を計画しています(市町村別出荷計画については、表1を参照)。
沖縄県内で消費されているのと同じ大型ピーマン(品種長交エース)が、昨年の12月に久米島から初めて集外出荷され(58年4月まで12トン、1051万円出荷)、鮮度・味・品質ともに市場関係者から好評をうけ、”ビッグピー“の愛称で一躍注目されるようになりました。
これまでのカボチャ、インゲン、オクラ等の県外出荷野菜に新規参入のピーマンが加わり、沖縄産野菜は本土市場でますます注目されることになるでしょう。
今回のピーマン出荷にあたり、県全体の生産出荷推進協議会が本年4月に結成され、また、地区ごとの推進協議会と合せて計画的な集団産地の育成が図られることになっています。
佐敷町は南部地区でもトップの生産計画を立てており、役場・農協の思い入れは大きいものがあります。普及所ではこのコーナーを通してピーマンについて数回取り上げてみます。

県南部農業改良普及所
 南風原町字山川517  ℡(0988)89-3515

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大分類 テキスト
資料コード 008436
内容コード G000000492-0010
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第75号(1983年6月)
ページ 6-7
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1983/06/10
公開日