「区の行事や婦人会の活動にもあまり参加しませんでしたし、区民としては失格でした」
町第1号の女性区長さん、のっけからこう告白(?)する。ザックバラン、あくまでも明るい。婦人会の活動にも消極的だったというのだから、区の行事はおろか、区長のはたす役割もそれこそ知るよしもない。 「全くのゼロの私がお引受けしたのは、後おししてくださる方がそろっていましたし、援助があれば何とかできるのではないかという気になったからです。チョッピリですが冒険心もありましたが…」
金城友江新開区長さんは、就任までのいきさつを語ってくれた。
前任の区長さんがやめてから、後任の金城さんが決まるまで約ひと月の空白。金城さんも引受け手のない区長の役を受けたらそれこそたいへんと、尻りごみ。ところがフタを開けてみれば、大ちがい。区民の協力絶大。
「就任してスグに運動会があったんですけど、私は何もしなくても良いぐらい。みなさんの協力であれよあれよの内にできちゃってたんですね。新開区には、相談役という区長のアドバイザーがいるんですよ。これは強力な味方」
新開区は、いってみれば”寄り合い所帯”“なかなかまとまりにくいはずなのに以前にもまして区民の協力があるという。女性の力のなせるワザか。
「区長空白がきいてるんではないですか。それに何といっても自分たちの住む街ですから。新しい区なので、いろいろ取組みなしなくてはならないので、かえって区民の協力も得やすいのではないでしょうか」
近所づきあい、心のふれ合いのある新開区づくりをめざしたいと抱負を語る金城区長さん。最後に「責任も重大ですけど、他の区でも女性区長を、という声もチラホラ聞えます。うれしいですね」とつけ加えてくれた。
(外間出身)