愛情のこもった手づくり食品。それも家族の健康を考えたもの。食生活改善の決め手・減塩作戦にぜひ挑戦してみてください。
昭和56年のわが国の死因別死亡数は、ついに脳血管疾患が首位の座をガンにゆずりました。
このことは、わが国の食生活における塩分の摂り過ぎの習慣が考え直され、各地で展開されている食生活改善の地道な努力がみのったものといえるでしょう。
これをわかりやすく数字であらわしますと、食塩の摂取量は、全国平均で、昭和47年に1人1日14.5グラムから、10年間に1.5グラムの減少で、同56年には13.0グラムまで低下しております。厚生省が目標としている”1人1日10グラム”の達成にむけて、今後も全国各地での努力は怠たりなく続けられていくことでしょう。
私たち佐敷町婦人連合会でも、食生活改善の活動を続けております。これからの高齢化社会に対応し、また、家族みんなの健康づくりのためにも、今後のより一層の努力が必要と思われます。
そこで私たちは、日常の食生活の見直しからはじめ、徹底的に減塩した漬け物と、みそ作りに挑戦してみました。
【減塩梅干し】 古くから行なわれている塩蔵(塩分が梅の重さの約20%)の方法ではなく塩分を約10%におさえた漬け方です。
梅を保存する条件として、でき上がりの塩分の含有量が最低8%で、梅の酸度がPH3.0以下なら保存性がでるといわれていますがやはり塩分の多いものに比べて、カビなどのトラブルは多いようです。これは高温多湿の気侯にも関係があり、寒冷地では、従来でも約15%の塩分で漬けられていました。
そこで、特にカビに強いといわれ、保存性をもっている焼酎(アルコール35度以上)の力を併用して、ごく少量の塩分で漬ける方法に挑戦してみました。
◎材料
梅2キログラム・塩200(梅の重さの10%)・焼酎カップ2杯
◎作り方
①梅は良く洗い、一晩水につけてアクを抜く ②水を良く切る ③焼酎の一部を霧吹きに入れて梅に吹きつける ④梅に塩をも込みむようにしながら容器につめ、梅と塩を交互に入れていく。最後に残った塩をかけ、焼酎も入れる。
最後にビンに保存する時、上から焼酎をふりかけ密閉して、涼しくむれない所に置く。
【ラッキョウの甘酢漬け】 この漬け方は、直接漬けといって、塩漬けをする手間を省いて塩分を大幅にひかえた方法です。
◎材料
ラッキョウ1キログラム・酢3カップ・砂糖1カップ・水分3分2カップ・塩小サジ2・赤トウガラシ3本
◎作り方
①ラッキョウをきれいに洗って水を切る ②材料の分量で漬け酢をつくる ③清潔な容器にラッキョウを入れ、冷ました漬け酢を注ぎ入れる(塩分をひかえ目にしてあるので、ラッキョウの水気はよく切り、容器も清潔なものを使用する)
【減塩みそ】 作り方は、普通のみそ作りと変りません。但し、材料の全体量の10%の塩を使うのでタッパーのような密閉容器で保存してください。夏は冷暗所または冷蔵庫などで保存する方が良いでしょう。また、一度にたくさん作らず、年2回ぐらいにわけて作れば保存も比較的楽です。
以上、手づくりの健康食品、三点をご紹介しました。ぜひおためしください。